2017.06.01 | コラム

GWも終わり、天気と洗濯物のことを考えながら過ごす6月に入りました。私の目下の楽しみは、夏休みの旅行を計画すること。この十数年、北海道の決まった宿に通っています。
最近の北海道は、インバウンドのみならず、国内線利用者数は、LCCの就航により、増加傾向にあり平成26年には2,400万人を超えたということです。(国土交通省 北海道開発局サイトより) 今年も、そのカウントに含まれる事になればいいなと、再訪を楽しみにしている日々です。

私が、利用している宿は、特別これといった特徴があるわけではない、普通の宿です。宿泊する部屋には、外部からの情報(TV・ネット、ラジオ)がありません。旅行の際には、読みたいと買っておいた本、着替え、お金と最小限の荷物を持ち、滞在期間中、目の前にあるもの、事、人に集中する日々を過ごします。入ってくる情報が、極端に少なくなるため、時間を「何にあてるか」を思案する楽しさと、辛さを毎回楽しんでいます。都会の生活では入ってくる情報が膨大なため「時間が足りない」と感じることが多い中、私にとって北海道のこの宿は、都会で感じる「足りない」という気持ちを補ってくれる大切な場所になっています。

普段、生活をしていて、不足なく満たしてくれるサービスが、目の前にあると、どうしても、より早く、より簡単にと、提示されたサービスを選択するだけになりがちです。不足分を自分で想像し、行動して埋めるという行為が極端に少なくなるのは、仕方がないのかもしれませんが、生活の全てに、その便利さは本当に必要なのか…と考える事も多くなってきたように思います。

現在、多くのサービス・商品にはすぐに楽しめ、簡単に体感出来る便利さがあります。一方で、満足するために、もう少し工夫は出来ないかと想像する楽しさという付加価値があっていいように思います。利便性はもちろん大切ですが、創造性も同じように必要であり、また、消費者が自分の好みを選択できるような仕組みを作ることで、そこから新たなビジネスが生まれるかもしれません。貴社のサービスや商品は、消費者と一辺倒な距離で安心してはいませんか?

便利なサポートも不十分な体験も、どちらも新しい経験を生み、楽しい満足をもたらすと我々は考えております。大切なことはどちらかに偏らない程よい距離感を持つこと。

ルグランでは、エクスペリエンスマップを作成し、ユーザーが心地良いと感じるサービスをクライアントと共に考えるUXワークショップを開催しています。ご興味がある方は是非、ご相談ください。



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