皆さんはWebサイトやアプリなどのUIデザインをどれぐらい意識して使っていますか?
ルグランインターンの小南佑介です。
現在、多くの人がWebサイトやアプリなどを毎日のように利用していると思います。しかし、そのUIデザインなどはあまり意識していないように思えます。UIデザインというものはユーザーの意図した動作を楽に行えるために、サイト側が誘導するよう作られています。例えば、Amazonで商品を購入した際、商品を選んでから実際に購入を行うまでに一連の動作になっており、購入者は迷うことなく購入ボタンまで進むことができ、とても便利に利用することが出来ます。これはサイト側の誘導があってこそです。
しかし、”Dark Pattern In Design”の記事によると、この誘導を意図的に望ましくない方向に行う「Dark Patterns」の存在が言及されており、このUIデザインを警告しています。
ここで「Dark Patterns」とは一体どんなデザインなのでしょう。Whikipediaによると「Dark Patterns」とは”ユーザーを欺くために作られたユーザーインターフェース”とあります。つまり、無意識に利用するユーザーを騙すために設計されたデザインということです。これは基本的なUIデザインの考え方と異なり、見つけにくい、探しにくい設計を行い、ユーザーに無駄な浪費をさせようとします。
では、実際どのようなデザインがあるのでしょうか
- 隠されたコスト
これは実際に私が経験した例ですが、ある品物をWEBサイトで購入しようと思い、品物をカートに入れて決済を行いました。そして数分後に決済確認のメールが届き、中を見てみると、決済の値段に送料の540円が加算されていました。後々、そのWEBサイトを見てみると、”送料無料”の陰に(東日本への配送は540円)と書いてありました。この場合、隠されたコストが明らかになるまでにユーザーは既に多くの時間を費やしており、余分な手数料にもかかわらず、ユーザーが購入する可能性を踏んでいます。
- Bait & Switch
これは、ユーザーが特定のボタンをクリックしたり、情報を打ち込んだりした際に、期待する動作とは異なる結果が働く例です。Windowsは実際に数年前にこれをやりました。WindowsはすべてのWindowsユーザーのデスクトップに表示される”Windows 10へのアップロード”のポップアップメッセージを作成しました。そしてユーザーが「×」ボタンをクリックしてポップアップを閉じようとするとアップグレードが開始される仕組みです。この場合、Windowsは閉じるボタンの意味をまったく逆の動作に切り替えました。
普段、無意識に利用しているアプリやWebサイトですが様々な落とし穴が存在します。意識しないから”重要でない”のではなく、意識していないからこそ”重要”なのです。このことを利用者は当然ですが、設計者も注意して設計する必要があります。自社のサイトやアプリなどをユーザーが利用する際に、設計者側も予期せぬ結果が起こしてしまわないかについて考えてみる必要があると思います。