2015.11.19 | ビッグデータ
来月1日から東京国際フォーラムで開催されるアドテック東京の会場内に2年振りに「ルグランルーム」が戻ってきます!「Experience First. マーケティングの未来がここにある。」をテーマに10以上のセッションを企画。アドテック開催まで、ルグランルームにご登場いただく方々と当日のセッション内容について事前打ち合わせを行い、その内容についてブログ上でご紹介していきたいと思います。

第2回目は株式会社ハレックス営業部 主任 山本ゆめ氏。大学時代から、文学座の劇団員として活躍。その後、劇団を辞め、1年間、気象予報士になるため猛勉強。合格率 5 %、また合格者の大半は気象関係の仕事という狭き門を見事に突破。対談では、劇団員として培った相手の話に耳を傾け、相手が描こうとしていることを理解することをモットーとする山本氏が考える気象データの可能性についてお話していただきました。


震災時・過去の事業から見えてきたユーザーエクスペリエンスの重要性
株式会社ハレックスでは、東日本大震災時に、復興支援でJR東日本が運用する気仙沼線・大船渡線BRT(バス高速運送システム)向けに、同沿線を走るバス車内ディスプレイ・駅ディスプレイおよびスマートフォンアプリで情報配信する緊急地震速報、津波情報、気象情報を提供。うち、気象情報については、気象庁が発表する一般の天気予報で仙台の予想気温が表示されてしまうため、沿線に住まう地元の方々は「仙台で20℃の予想なら、気仙沼では2℃~3℃低くって18℃くらいかしら」とそれぞれの経験則で都度判断しなければならない不便さがありました。本件についてJR東日本からの相談を受け、ハッレクスでは気仙沼線・大船渡線沿線の駅の緯度経度情報に基づき、各駅ごとの天気予報を提供。そこから見えてきたことは、地方にお住まいの方々の「自分の住まう街の天気予報が見たい」というご要望の強さでした。気象情報を利活用いただくためには、ユーザーの要望に寄り添った方法で情報を提供していかなければならないことを実感したそうです。結果、BRTネットでのPV数ランキングで駅毎の気象情報が常に上位にランキングされたことを受け、JR東日本が運営する全1700余りの駅について、駅毎の気象情報を掲載する「JR東日本アプリ」の受注につながりました。

また女性をターゲットに開発されたディズニーモバイルでは、天気予報を地域別に配信したが、天気以外の情報が欲しいという声が上がったとのこと。例えば、女性は台風が近づいてきた時、気流や天気予想図などの詳細データよりも、どんな服装にしたらよいのか?例えば、レザーの服を着てもいいのか?など、天気予報に加えファッションなどの情報を必要としていることが分かったそうです。一方、男性に関しては、気流の変化図を読むのにも苦にならない傾向が見られ、男女間では同じ天候情報でも求めるものが異なることが分かったとのこと。震災・過去の事例から見えてきたことは、これからは従来のように予報を提供するだけではなく、対象となるユーザーが求めている情報も合わせて情報配信する仕組みを作ることが大切だそうです。


気象情報が変える女性のライフスタイル
雪が降った日に、天気予報を見て、この雪だったらショートブーツで大丈夫なのか?あるいは、ラバーブーツの方がいいのかと迷う時があると思います。気象情報だけでなく、天気とファッション情報を組み合わせた情報を配信することができたら、コーディネートを考える時間が省けると感じるユーザーも多いと思います。また、大雪になるので、ラバーブーツが必要だということになれば、ラバーブーツを販売するメーカーにとってはビジネスチャンスになるはず。誰もが必ず毎日考え、そして、会話にする気象情報。山本氏の気象情報に対する熱い想いをお聞きし、顧客の分析や予測に気象情報を加えることで、新たなビジネスが生まれるのではと強く感じました。

山本氏のセッションでは、「気象情報でプロフィットを得る時代!」をテーマに、気象情報を
システムの中に組み入れ、ビジネスに繋げる方法について、これまでの事例をご紹介いただきながらお話いただく予定です。元女優、そして現在、気象予報士としてご活躍の山本氏ならではの気象情報の考え方、そして、魅力的なトークをご期待ください。

【山本 氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)14:40 ~ 15:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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