2017.11.16 | UX

四季島や瑞風、ななつ星。最近、日本中から注目を集め、その豪華さと魅力から人気を博しているクルーズトレイン。

大型のバスにわずか11席(添乗員席を含む)しか用意せず、一つ一つの座席がとても広く、長時間の移動でも疲れにくいラグジュアリーバスも登場するなど、移動そのものを楽しむ旅行が人気を集めています。


◼移動時間を最高のユーザーエクスペリエンスに
いざ旅行をするときに、悩みの一つであるのが”移動”です。

旅行には「目的地」があるため、基本的には目的地でどう楽しむかを計画します。そのため、目的にまで向かう交通手段は、「移動」としか捉えず、「早い・安い」に主軸を置く人が多いと思います。

そこに目をつけ、現在日本中で話題になっているのが、クルーズトレインです。

クルーズトレインは、いわば寝台特急です。少し前にも、ブルートレインなどがありましたが、ブルートレインはどちらかというと、”長距離の移動手段”というポジションでした。

しかし、クルーズトレインは移動時間を楽しむことも大きな目的にしています。

長距離の移動を電車内で過ごすため、寝台特急であることには変わりません。しかし、これまでとは違い電車自体の空間を快適空間にすることで、「移動時間を贅沢な時間にすること」を実現しています。

車両デザインや車内での食事、音楽など細部に至るまでに気を使い、高級ホテルのような空間を提供しています。そうすることで、長い移動時間も苦ではなくなるどころか、快適な時間になります。

洗練された空間に加え、移り変わる外の景色を単横する時間は、とても贅沢な時間と言えるでしょう。

クルーズトレイン「瑞風」の車内イメージ:瑞風オフィシャルサイトより(http://twilightexpress-mizukaze.jp)

クルーズトレイン「瑞風」の車内イメージ:瑞風オフィシャルサイトより

 

 

◼課程に価値を創出して生まれるユーザーエクスペリエンス
クルーズトレインの魅力は、移動空間を贅沢なものにするだけではありません。移動時間も楽しい旅行の一部に含まれているため、現地での時間もより一層楽しめます。

夜寝ている間に次の目的地へ着いているので、通常の旅行のように朝ホテルから次の目的地に移動して観光を楽しむといった、慌ただしさがありません。
電車内でゆっくり睡眠をとって、リフレッシュした状態で現地の観光を楽しむことができます。

観光を楽しむ写真

 

旅行者からすると、本来の目的であった現地での観光も最大限楽しむことができますし、それに加え、普段では味わえない贅沢な時間・空間を移動時間に楽しむことができます。

観光地での時間と移動の時間の両方を楽しむことができるのです。
クルーズトレインは、これまで移動という“目的地までの課程”だった時間に価値を創出して、旅行者に一度の旅行で二つの目的を提供しています。

◼まとめ
このように、これまでは単なる移動の手段でしかなかったものに新たな価値を加えることで、新しいユーザーエクスペリエンスが生まれます。

大切なことは、人々の旅行体験を俯瞰し、人々がどこに不満や不便を感じているかを考え、それに対する解決策を提示することで、そこに新たな付加価値を持つユーザーエクスペリエンスを創出することができるということです。その結果、新たなビジネスがうまれたり、既存ビジネスの成長にもつながります。

弊社では、多くのクライアント様と一緒に、商品やサービスの利用体験を見つめ直し、新たなユーザーエクスペリエンスを設計したり、そこから新たなビジネスを創出したりするお手伝いをしています。

ご興味のある方は、まずは一度、ルグランにご相談下さい。



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