2017.08.10 | イベント

先日8/8(火)に、「カンヌライオンズ報告会~新たな広告体験・ブランド体験の創り方:総合的な分析をどこよりも早く~」を開催いたしました。当日は、当初の予想を超える50名以上の方にご参加いただき、会場は終始熱気を帯びておりました。

今回は本セミナーのレポートをしていきます。

・多摩美術大学教授 佐藤達郎氏

まずは、佐藤氏から、カンヌライオンズについてご説明いただきました。

今年は部門数が増え、全18部門となったカンヌライオンズ。広告を多面体とするならば、18の視点で評価するというのが”カンヌライオンズ”であるとのこと。そして、カンヌは広告やマーケティング業界の次のトレンドを形成する巨大な語り場であると表現しておられました。

また、2017年のカンヌライオンズの傾向を、以下の3つのポイントにまとめ、各受賞作品の紹介を交えながら解説をして頂きました。

・起点創造クリエイティブ

・データ体感クリエイティブ

・ソーシャルグッドの逆襲

中でも”起点創造クリエイティブ”に位置付けられ、幾つものグランプリや金賞を受賞し話題となった「Fearless Girl」については、人々の行動をメディア化した新しい広告コミュニケーションとして、大変詳しく解説していただきました。

・株式会社ワン・トゥー・テン・デザイン 最高経営責任者 小川丈人氏

続いて、毎年カンヌに足を運ばれている小川氏からは、まず、ヨーロッパ全体がテロの脅威に晒されているため、今年は比較的静かなカンヌであったということを冒頭で語っておられました。会場には数多くの警備隊がいたそうです。これは、カンヌを経年で見られているからこそ、機微な空気の変化をお話いただけるのだと感じられました。

また、今年の注目作もご紹介していただき、交通事故に遭っても生き延びることができる人間の体をテーマとした「Meet Graham」をはじめとする、社会的な課題と広告を結びつけている作品について、解説していただきました。

課題と話題を結び助けることができれば、ジブンゴト化と対になる“ミンナゴト化”ができる可能性はあるが、日本ではなかなか結びつけることができていないと述べ、日本の広告の現状について、問題提起をしておられました。

・パネルディスカッション

最後のセッションとして、弊社代表 泉を含め、パネルディスカッションへ。

まず冒頭に泉から、今年のカンヌをUX視点で見た時に目に止まり、かつ、チタニウム部門ショートリストに選出された、IKEAの「Retail Therapy」について解説。IKEAの商品が解決するであろう悩みを、そのまま商品名にし、その悩みを検索した人に、リスティング広告で商品を訴求するというコミュニケーションをご紹介しました。

広告を自然なコンテクストで、人々のストーリーに乗せており、UXとして見ても優れている作品がカンヌでも見られるということから、佐藤氏・小川氏には、広告とUXの関係について熱くディスカッションを行っていただきました。

ルグランでは今後もマーケターの方や、広告関係者、そしてUXに関係又は興味のある方を対象とした各種セミナーを行っていく予定です。

詳細はニュースレター等で告知しますので、どうぞお楽しみに!



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