2020.03.19 | UX

街中で気になるお店を見つけて入ってみたら、思っていたのと違うお店だったことはありませんか?お店の名前は知っていても、実際なんのお店なのか知らないということもあると思います。実際に店を勘違いしてしまうと恥ずかしいですが、その分その後、間違えることはなくなるのではないでしょうか。

お客さんにとっては些細なことですが、お店にとっては自分達を知ってもらえていないことは大問題です。オランダの航空会社、KLMオランダ航空もこの問題に悩まされていました。自分達の主要な就航先であるドイツ在住の人たちの半分近くが、自分達が航空会社であることを知らなかったのです。

 そこでKLMオランダ航空は、「KLMと聞いて何のお店だと思いますか?」という質問に対する様々な「勘違い」回答を利用し、自分達の認知度を上げる施策を実施しました。なんと回答として最も多かった銀行、レストラン、ラジオ局に扮したのです。

まずKLMが「銀行」として準備したのがATM。街中に自分達のブランド名が大きく書かれたATM風の設備を設置しました。何も知らずにATMからお金を引き出そうとすると、画面に「私達は銀行ではありません」というメッセージが表示され、なんとお札の受け取り口からはプレゼントの航空券が出てきます。お客さんが驚く中操作画面には「私たちは航空会社です」というKLMのメッセージが表示されるという、一度体験したら2度と忘れられない施策になっています。

またレストランとして開いた店舗では、実際に機内食として振舞っている食事を食べることができ、ラジオ局としては実際に自分達で番組を放送しその中で自分達が航空会社であることをアピールしました。KLMオランダ航空は他にもLCC利用者をターゲットに空港で自分達の機内の様子とサービスをVRで体験できるVRゴーグルを配るなど様々なユニークなブランディング・マーケティング施策を行っています。 

ルグランでは「データドリブン、なのにクリエイティブ」をテーマにマーケティングのお手伝いをしています。自社の認知拡大のための施策でお悩みなら、是非ご相談ください。



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