こんにちは、インターン生の武本です。 梅雨が終わることを実感することもないままゲリラ豪雨に降られる日々が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。本日は天気によって変わる消費”金額”のお話です。
雨の日には、お客さんの数が減ってしまう。これは頭の中で考えると自然なことですが、これは事実なのでしょうか?多くの実店舗ではそうだとは思いますが、一つ面白い論文がありました。
Víctor Martínez-de-Albéniz(※1)らによると、雨の日には路面店のお客さんは減るもののショッピングモールのお客さんの数は増えるそうです。
このように、サービスごとにも天気による影響が異なることが分かります。
では、一人一人の使う金額に関してはどうでしょうか。
雨であれば、荷物が増えてしまうのを避けるために金額が減りそうでもありますし、食料品となれば、外食せずに多めに買って帰ることもあり得そうです。
暑い日であれば、お客さんの数は同様に減りそうですが、消費金額に関しては、食欲がなくなることを考えると減りそう、衣服などで言えばシンプルに夏服の方が安い、、など様々な仮説が立てられそうです。
そこで、再び研究を探して見るといくつか論文が見つかりました。
Xin Tianら(2021)(※2)によると、中国のコンビニエンスストアの商品単価、購入商品数、買い物回数、売り上げを天気毎に調べたところ、雨の日には一度に購入する商品数が増え、消費金額が増すとのこと。逆に晴れの日や気温の上昇によって注文数自体が増えると示されています。
また、Hailey Hayeon Jooら(2012)(※3)によると、雨の日のテーマパークへの来場客数は減るものの、客数が少ないことによってか1日パスといった一人当たりの消費金額は上がるといったことも記されています。
以上を踏まえると、気象に合わせた広告配信等を用いて雨のお客さんの数を増やすことができれば、むしろ一人当たりの消費金額が多いことで、売り上げを晴れの日以上に増やすことができるのかもしれません。
<参考論文>
※1 Martínez-de-Albéniz, V., & Belkaid, A. (2021). Here comes the sun: Fashion goods retailing under weather fluctuations. European Journal of Operational Research, 294(3), 820-830.
※2 Tian, X., Cao, S., & Song, Y. (2021). The impact of weather on consumer behavior and retail performance: Evidence from a convenience store chain in China. Journal of Retailing and Consumer Services, 62, 102583.
※3 Joo, H. H., Kang, H.-G., & Moon, J. J. (2014). The effect of rain on the decision to visit a theme park. Asia Pacific Journal of Tourism Research, 19(1), 1-18.
また、上記を踏まえながら広告の内容自体を考えることも意味がありそうです。
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