2015.07.22 | UX
アップルのWWDC(Apple Worldwide Developers Conference)2015レポート第3弾(最終回)です。

新型OSを基盤にしたアップルが公開した10項目リストの中、UX の視点から最初に気になったのは、スプリットビュー等によるマルチタスク機能です。ソーシャルTV番組をサポートする「セカンドスクリーン」的なコンセプトが普及した今では、複数のスクリーンを使いながらのマルチタスクは、もはや当たり前の光景です。

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2015.07.16 | セミナー
昨日7/15(水)の夕方、ルグラン & ワン・トゥ・テン・ホールディングス 共催による「佐藤達郎のどこよりも早い「2015年カンヌライオンズ」速報」セミナーを開催しました。当日は当初募集定員を超える、50名以上の方々にご参加いただき、会場は熱気に包まれました。


■多摩美術大学教授 佐藤達郎氏


まずは、佐藤さんによる2015年カンヌライオンズのご報告からスタート。今年も現地に足を運ばれ、贈賞式やセミナーに参加され多くの出会いと気づきがあった佐藤さん。2015年のカンヌライオンズの特徴・傾向を以下の4つのポイントにまとめ、受賞作品の紹介を交えながら解説をしていただきました。

(1)パーパスのあるクリエイティブ(ソーシャルグッド)じゃ生ぬるい
(2)インサイト・ドゥイング(体験させて拡散させる)
(3)ヘビーな課題をライトな機転で
(4)手法は新しくなくとも良いものは良い


過去2回のカンヌライオンズ速報セミナーで、佐藤さんは「作品としてのクリエイティビティ」から「仕掛けのクリエイティビティ」へと流れが変化していることを指摘されていましたが、今年もその傾向が続いているとのこと。例えば、4つのポイントのうちの一つ、「インサイト・ドゥイング」とは、まさに体験を共有し、拡散するという「仕掛け」に工夫を凝らしたキャンペーンであると言います。

その一例が、ブランデッドコンテンツ&エンターテインメント部門でゴールドを受賞した「The Gun Shop」という作品。銃社会の米国で、銃の購入前に、本当に銃を持つ必要があるかどうかを、もう一度考えてもらおうというこのキャンペーンでは、銃砲店のオーナーが、販売されている銃にまつわるエピソード(例:この銃は5歳の少年が○○を殺した銃なのだ..)を客に伝え、それに対する客の反応の一部始終を記録した映像が公開され、注目を集めました。

また、今年のカンヌライオンズでは、日本からの受賞作は減少したものの、会場やセミナーにおける日本のプレゼンスは高まっており、「ジャパン・プレゼンテーション元年」でもあったとおっしゃる佐藤さん。その例として、マツコロイドをあげ、プロモ&アクティベーション部門でブロンズを受賞したマツコロイドが登場した様子を、現地の写真とともに紹介されました。


■ワン・トゥ・テン・ホールディングス シニア・クリエイティブ・ディレクター 小川丈人氏

続いて、小川さんからは、「カンヌライオンズ2015に学ぶ最新ブランドコミュニケーション」というテーマでお話をいただきました。

2014年にご自身もカンヌライオンズ・ヘルス部門でブロンズを受賞した小川さんも、毎年カンヌを訪れていらっしゃり、今回は多くの受賞作品の中から2つのキャンペーンをご紹介いただき、そのキャンペーンが制作された背景や目的について解説をしていただきました。

その一つが、UNDER ARMOURのI WILL WHAT I WANTというキャンペーン。男性向けでマッチョなブランドイメージから脱却するために、イメージキャラクターにスーパーモデルを起用。ソーシャル上ではネガティブな反応が巻き起こることも周到に計算した上で、キャンペーンに対する注目を集めることに成功。結果として、サイトへのトラフィックが増え、売上もアップする等、ビジネスに大きく貢献したそうです。

最後に、小川さんは、これからの広告においては、美しいストーリーテリングだけでなく、時に意見が対立する可能性があるテーマについても積極的に問題提起を行い、多くの人々を議論に巻き込むことでムーブメントを起こすことも重要になる、と締めくくりました。


■パネルディスカッション

最後のセッションは、弊社代表 泉も参加してのパネルディスカッションへ。

まず冒頭に、泉から、今年のカンヌライオンズの受賞作品でもあるNTTドコモの「爆速エビフライ」とC.C.lemonの「忍者女子高校生」という2つのキャンペーン動画を取り上げ、これらの動画が、それぞれのブランド認知の向上に、どの程度寄与したのかについて、検索データやソーシャルデータなどを用いた解析結果を紹介。現在ルグランで開発中の、ブランデッドコンテンツの評価手法を紹介しました。


これを受けて、デジタルマーケターとクリエイターという、それぞれの視点から、キャンペーンの評価手法について意見を交わしました。更には、これからの広告・コミュニケーションの展望や、日本企業固有の課題や問題点などについても、幅広くディスカッションを行いました。

会場からも、今年から新設されたクリエイティブデータ部門の結果や、今年の受賞作品の企画・制作意図傾向の違い等、終了予定時刻の20時を超えても、次々と質問があがりました。

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ルグランでは、今後もマーケターの方々にご参考になるようなセミナーを企画・開催していく予定です。詳しくは、弊社ニュースレター等でご案内させていただきますので、どうぞお楽しみに。

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2015.07.13 | ソーシャル
アップルのWWDC(Apple Worldwide Developers Conference)2015レポート第2弾です。

さて、先回リストアップした公開10項目のリスト、当然なのですが WWDC2015 のビルボードにあったように、ほとんどはアップルのエンジンである新型 OS X, iOS , watchOS に関連したものでした。でも、ほんのちょっと斜め目線で眺めてみると、やっぱり「だから何なのよ~ソレって?」という訳なのです。ご存知のように、システムは絶えず改良されていくモノであり、それらのパッチ(アップデート)は、バグがあるごとにあてがわれていくモノ。

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2015.07.01 | ソーシャル
アップルのWWDC(Apple Worldwide Developers Conference)2015に行ってきました。 今年は約70カ国からの参加者が集まったそうで、その名前の通り、このカンファレンスも益々ワールドワイドになってきてますね。ちなみに参加者約5,000人のうち、その8割は、初めてこのイベントに参加した人たちだそうです。

今回はオークランドのエアポートから、今まさにNBA(プロバスケットボール)のファイナルゲームが開催されて沸き立つオラクル・スタジアムを通り過ぎ、ベイブリッジを渡ってサンフランシスコの街に入りました。ぼくは学生時代からこの街に5年ほど住んでいたので、今でもアメリカのホームタウン的な存在で、懐かしさを覚えると共に、絶えず進化し続けるそのカルチャーには今でもスリリングなワクワク感を肌で感じます。

さて、今回はこの WWDC2015 レポートの初回として、イベント満載だった5日間で発表された新型 OS X, iOS , watchOS に関して、アップルが公開したことを簡単に書き出してしてみました。

1:WatchOS2 でさらにレベルアップしたアップルウォッチの可能性
2:簡単すぎるアップルペイによるお財布機能の進化
3:iOS9の新検索機能とプロアクティブな Siri で知りたい情報を知りたいと思う前に提供するデジタルアシスタント
4:El Capitan や iPad のスプリットビュー等によるマルチタスク機能
5:ニューススタンドの進化版、Flipboard のような News アプリ
6:HomeKit と CarPlay によるマーケットの拡張性
7:公共トランスポテーションが閲覧できるようになった Apple Map
8:オープンソースになった Swift は次のプログラム言語の Big Thing
9:Google と Facebook をも超えたプライバシーの強化
10:今さらながら Spotify とか Pandora のようなアップルミュージックの誕生


「うーん、何かあんまり目新しいものがなくって、グーグルI/Oと比べるとどうなんですか?」なんて唸ってる参加者も実際に会場には多かったのです。去年に比べると、デザイン的なニュースやイベントのセッションも確実に少なくなっていましたが、今回の看板はアップルのエンジンである新型 OS X, iOS , watchOS 。もちろんこれには独自の戦略があることが、5日目最後のセッションを終えたあと、だんだんと明確になってきました。

次回は上記リストをさらに集約&解析して、クリエィティブでUXな面からレポートしてみたいと思います。




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2015.06.11 | ビッグデータ
6月6日に福岡ヤフオク!ドームで、「AKB48 41 st シングル選抜総選挙」の開票結果が発表されました。先日公開したビッグデータにもとづく弊社の予測は、どのくらい当たったのでしょうか?

ここでは、先日のブログで、今年の予測のハイライトとして揚げた、以下の5つのポイントを中心に、今回の選挙結果を振り返ってみようと思います。
1.昨年は2位に甘んじた指原莉乃が、念願のセンターを奪取。
こちらは弊社予測通りとなりました。「AKB48総選挙公式ガイドブック2015」の取材班では高橋みなみ、鳥取大学・石井先生のチームによる予測では柏木由紀と、今年の1位に関する事前予測は、意見が分かれていたようでしたが、結果的には弊社予測通り、指原莉乃が1位に返り咲きました。

2.昨年1位の渡辺麻友は3位に後退する一方、昨年3位の柏木由紀が僅差の2位に。
TOP 3については、メンバー・順位ともに、すべて弊社予測通りの結果となりました。また上位16人の選抜メンンバーのうち、13人は弊社予測通りの顔ぶれとなりました。

3.指原・柏木の予想得票数は20万票を超え、トップ3の合計得票数は、前年比で約52%の増加を見込む。(昨年1位だった渡辺の得票数は約16万票。)
弊社予測の特長は、順位だけでなく得票数も予測・公開している点です。トップの確定得票数は約19万4千票で、弊社が予測した20万票ラインには届きませんでしたが、過去数年、トップ得票数の減少・頭打ち傾向が続く中、今年は、トップの得票数が大幅な増加に転じるという結果については、概ね、弊社の予測通りであったと言えるのではないでしょうか。

ちなみに神7入りに必要な得票数も、約8万7千票という弊社予測に対し、結果は8万1千票。得票数が10万票を超えるのはTOP5以上という結果も、弊社の予測通りとなりました。

4.上位16名のうちSKE48・HKT48・NMB48の「支店」メンバーが11名を占めるなど「地方化」が進展。
弊社では、上位16名中、AKB48からの選出は5名に留まり、残り11名は「支店」メンバーで占められると予測しましたが、実際には16名中10名が「支店」メンバーという結果となり、弊社予測通り、地方化が進む選挙結果となりました。

5.特に昨年50位の木本花音(予測16位)・同31位の高柳明音(同10位)などSKE48メンバーの上位進出が目立つ。
高柳明音は昨年の31位から14位に順位を上げ、弊社予測通り、選抜メンバー入りを果たしましたが、一方、木本花音は48位に終わり、弊社予測に反し、昨年の50位とあまり変わらない結果となりました。

また、弊社では、上位16名の中で、SKE48が6名で最多勢力になると予測しましたが、実際には6名が選出されたAKB48が最多勢力となりました。但し、順位が発表された上位80名の中では、SKE48から23人が選出され、最多勢力となったようです。

以上が予測結果の総括となりますが、来週(6月17日)に開催予定の朝会では、分析を担当した弊社アナリストの岡田や、データ提供を頂いたホットリンク社の開発本部・シニアアーキテクト浅野弘輔氏を交え、今回の予測手法に関する評価や、ソーシャルデータのマーケティング活用へのヒント、さらにはAKB48の今後の戦略展望など、さまざまなテーマについて、楽しくディスカッションをしてみたいと思います。

ご興味のある方は、ぜひ、こちらよりお申込み下さい。

■日時:2015年6月17日(水)7:30~9:00
■テーマ:「《総括》データで読み解く2015年AKB48選抜総選挙」
■ゲスト:株式会社ホットリンク 開発本部 システム開発グループ シニアアーキテクト浅野 弘輔氏
■参加募集人数:10-15名様程度
■場所:OnJapan CAFE  
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-8-1 セレンディピティ1階
(千代田線・副都心線 明治神宮前駅4番出口より徒歩5分)
地図を見る
■費用:無料(但し、朝食代は実費:1,000円程度)

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