12/1から東京国際フォーラムで開催されるアドテック東京の「ルグランルーム」にご登壇いただくスピーカーの方々との事前対談をシリーズでお送りしています。その第3回目は株式会社KADOKAWA Web Professional 編集部編集長の中野克平氏との対談内容をご紹介します。
アスキー・メディアワークスで、 Web ProfessionalというWeb媒体の編集長としてご活躍されておられる中野克平氏。2013年7月に創刊された『アスキークラウド』では、ソーシャル、ビッグデータ、モバイルなどのトピックを扱い、業界的にも新しいと評判に。多方面から注目を集める中野氏に、日本企業が抱える問題点を切り口に、ビジネスゴールとマーケティングゴールの違いについてお話していただきました。
多くの企業の問題点
多くの日本企業は、うわべだけの利益を求め、ユーザーが本当に求めていることが理解できていない。例えば、ユニクロやH&Mのように安くて多店舗展開するファストファッションが盛況となり、本物思考が失われてきている今、海外の高級百貨店をまねて、高級品を置けば高級品を好むユーザーが満足すると勘違いしているケースがあるようです。ターゲットとなるユーザーが何を求めているのかを考えなければならないところを、企業自身が、ターゲットを設定できず、また役割を理解できていないことに問題があるそうです。
デジタルマーケティングに於いても同じことが起きていると言えそうです。例えば、短期的な目先の利益を求め、コンバージョンだけをKPIとして設定し、やみくもにコンテンツを作り続ける。コンバージョン数が目標に到達しなかったから、ビジネスゴールが達成できなかったと考える企業が多い中、本来は、ビジネスゴールとマーケティングゴールは全く別物だと考えるべきとのこと。日本の企業が持つさまざまな問題点について話が盛り上がりました。
価値あるコンテンツでユーザーを魅了すべき
モエ・ベネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)が運営するサイトNOWNESS、インンターナショナル・ウォッチ・カンパニー(International Watch Company 、IWC)は、しっかり長期的な目標が考えて作られ、ブランディングに成功。NOWNESSのサイトは一見シンプルのように見えて、アート、ファッション、カルチャー、スポーツ、トラベルなど、各ジャンルの一流のクリエイターや専門家によるコンテンツが毎日配信され、今はLVMHには興味がないけれど、潜在的に将来の顧客になりうる可能性をもったユーザーを対象にサイトが作られているそうです。
また、中野氏が現在愛用されている腕時計は、20年前に雑誌の記事を見て、いつかは買いたいという思いを持ち続け、購入に至ったそうです。長期的な視点にたって魅力的なコンテンツを提供することで本質的な意味でのブランディングへと繋がっていくようです。こうした手法は遠回りな印象をうけますが、企業として今後生き残っていくためにはユーザーにとって価値のある情報を発信し、またコンテンツを作り続けていくことが重要になってくるのではないでしょうか。
中野氏のセッションでは、現在の日本企業の課題から、ユーザーが求めることを再度認識し、コンテンツを作る方法などを話していただく予定です。
【中野氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)15:40 ~ 16:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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2015.11.19 | ビッグデータ
アスキー・メディアワークスで、 Web ProfessionalというWeb媒体の編集長としてご活躍されておられる中野克平氏。2013年7月に創刊された『アスキークラウド』では、ソーシャル、ビッグデータ、モバイルなどのトピックを扱い、業界的にも新しいと評判に。多方面から注目を集める中野氏に、日本企業が抱える問題点を切り口に、ビジネスゴールとマーケティングゴールの違いについてお話していただきました。
多くの企業の問題点
多くの日本企業は、うわべだけの利益を求め、ユーザーが本当に求めていることが理解できていない。例えば、ユニクロやH&Mのように安くて多店舗展開するファストファッションが盛況となり、本物思考が失われてきている今、海外の高級百貨店をまねて、高級品を置けば高級品を好むユーザーが満足すると勘違いしているケースがあるようです。ターゲットとなるユーザーが何を求めているのかを考えなければならないところを、企業自身が、ターゲットを設定できず、また役割を理解できていないことに問題があるそうです。
デジタルマーケティングに於いても同じことが起きていると言えそうです。例えば、短期的な目先の利益を求め、コンバージョンだけをKPIとして設定し、やみくもにコンテンツを作り続ける。コンバージョン数が目標に到達しなかったから、ビジネスゴールが達成できなかったと考える企業が多い中、本来は、ビジネスゴールとマーケティングゴールは全く別物だと考えるべきとのこと。日本の企業が持つさまざまな問題点について話が盛り上がりました。
価値あるコンテンツでユーザーを魅了すべき
モエ・ベネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)が運営するサイトNOWNESS、インンターナショナル・ウォッチ・カンパニー(International Watch Company 、IWC)は、しっかり長期的な目標が考えて作られ、ブランディングに成功。NOWNESSのサイトは一見シンプルのように見えて、アート、ファッション、カルチャー、スポーツ、トラベルなど、各ジャンルの一流のクリエイターや専門家によるコンテンツが毎日配信され、今はLVMHには興味がないけれど、潜在的に将来の顧客になりうる可能性をもったユーザーを対象にサイトが作られているそうです。
また、中野氏が現在愛用されている腕時計は、20年前に雑誌の記事を見て、いつかは買いたいという思いを持ち続け、購入に至ったそうです。長期的な視点にたって魅力的なコンテンツを提供することで本質的な意味でのブランディングへと繋がっていくようです。こうした手法は遠回りな印象をうけますが、企業として今後生き残っていくためにはユーザーにとって価値のある情報を発信し、またコンテンツを作り続けていくことが重要になってくるのではないでしょうか。
中野氏のセッションでは、現在の日本企業の課題から、ユーザーが求めることを再度認識し、コンテンツを作る方法などを話していただく予定です。
【中野氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)15:40 ~ 16:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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来月1日から東京国際フォーラムで開催されるアドテック東京の会場内に2年振りに「ルグランルーム」が戻ってきます!「Experience First. マーケティングの未来がここにある。」をテーマに10以上のセッションを企画。アドテック開催まで、ルグランルームにご登場いただく方々と当日のセッション内容について事前打ち合わせを行い、その内容についてブログ上でご紹介していきたいと思います。
第2回目は株式会社ハレックス営業部 主任 山本ゆめ氏。大学時代から、文学座の劇団員として活躍。その後、劇団を辞め、1年間、気象予報士になるため猛勉強。合格率 5 %、また合格者の大半は気象関係の仕事という狭き門を見事に突破。対談では、劇団員として培った相手の話に耳を傾け、相手が描こうとしていることを理解することをモットーとする山本氏が考える気象データの可能性についてお話していただきました。
震災時・過去の事業から見えてきたユーザーエクスペリエンスの重要性
株式会社ハレックスでは、東日本大震災時に、復興支援でJR東日本が運用する気仙沼線・大船渡線BRT(バス高速運送システム)向けに、同沿線を走るバス車内ディスプレイ・駅ディスプレイおよびスマートフォンアプリで情報配信する緊急地震速報、津波情報、気象情報を提供。うち、気象情報については、気象庁が発表する一般の天気予報で仙台の予想気温が表示されてしまうため、沿線に住まう地元の方々は「仙台で20℃の予想なら、気仙沼では2℃~3℃低くって18℃くらいかしら」とそれぞれの経験則で都度判断しなければならない不便さがありました。本件についてJR東日本からの相談を受け、ハッレクスでは気仙沼線・大船渡線沿線の駅の緯度経度情報に基づき、各駅ごとの天気予報を提供。そこから見えてきたことは、地方にお住まいの方々の「自分の住まう街の天気予報が見たい」というご要望の強さでした。気象情報を利活用いただくためには、ユーザーの要望に寄り添った方法で情報を提供していかなければならないことを実感したそうです。結果、BRTネットでのPV数ランキングで駅毎の気象情報が常に上位にランキングされたことを受け、JR東日本が運営する全1700余りの駅について、駅毎の気象情報を掲載する「JR東日本アプリ」の受注につながりました。
また女性をターゲットに開発されたディズニーモバイルでは、天気予報を地域別に配信したが、天気以外の情報が欲しいという声が上がったとのこと。例えば、女性は台風が近づいてきた時、気流や天気予想図などの詳細データよりも、どんな服装にしたらよいのか?例えば、レザーの服を着てもいいのか?など、天気予報に加えファッションなどの情報を必要としていることが分かったそうです。一方、男性に関しては、気流の変化図を読むのにも苦にならない傾向が見られ、男女間では同じ天候情報でも求めるものが異なることが分かったとのこと。震災・過去の事例から見えてきたことは、これからは従来のように予報を提供するだけではなく、対象となるユーザーが求めている情報も合わせて情報配信する仕組みを作ることが大切だそうです。
気象情報が変える女性のライフスタイル
雪が降った日に、天気予報を見て、この雪だったらショートブーツで大丈夫なのか?あるいは、ラバーブーツの方がいいのかと迷う時があると思います。気象情報だけでなく、天気とファッション情報を組み合わせた情報を配信することができたら、コーディネートを考える時間が省けると感じるユーザーも多いと思います。また、大雪になるので、ラバーブーツが必要だということになれば、ラバーブーツを販売するメーカーにとってはビジネスチャンスになるはず。誰もが必ず毎日考え、そして、会話にする気象情報。山本氏の気象情報に対する熱い想いをお聞きし、顧客の分析や予測に気象情報を加えることで、新たなビジネスが生まれるのではと強く感じました。
山本氏のセッションでは、「気象情報でプロフィットを得る時代!」をテーマに、気象情報を
システムの中に組み入れ、ビジネスに繋げる方法について、これまでの事例をご紹介いただきながらお話いただく予定です。元女優、そして現在、気象予報士としてご活躍の山本氏ならではの気象情報の考え方、そして、魅力的なトークをご期待ください。
【山本 氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)14:40 ~ 15:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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下記アドレスからアドテック東京のビジターパスを11月30日まで無料で発行できます!
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2015.11.12 | ソーシャル
2015.11.12 | UX
2015.11.12 | クリエイティブ
第2回目は株式会社ハレックス営業部 主任 山本ゆめ氏。大学時代から、文学座の劇団員として活躍。その後、劇団を辞め、1年間、気象予報士になるため猛勉強。合格率 5 %、また合格者の大半は気象関係の仕事という狭き門を見事に突破。対談では、劇団員として培った相手の話に耳を傾け、相手が描こうとしていることを理解することをモットーとする山本氏が考える気象データの可能性についてお話していただきました。
震災時・過去の事業から見えてきたユーザーエクスペリエンスの重要性
株式会社ハレックスでは、東日本大震災時に、復興支援でJR東日本が運用する気仙沼線・大船渡線BRT(バス高速運送システム)向けに、同沿線を走るバス車内ディスプレイ・駅ディスプレイおよびスマートフォンアプリで情報配信する緊急地震速報、津波情報、気象情報を提供。うち、気象情報については、気象庁が発表する一般の天気予報で仙台の予想気温が表示されてしまうため、沿線に住まう地元の方々は「仙台で20℃の予想なら、気仙沼では2℃~3℃低くって18℃くらいかしら」とそれぞれの経験則で都度判断しなければならない不便さがありました。本件についてJR東日本からの相談を受け、ハッレクスでは気仙沼線・大船渡線沿線の駅の緯度経度情報に基づき、各駅ごとの天気予報を提供。そこから見えてきたことは、地方にお住まいの方々の「自分の住まう街の天気予報が見たい」というご要望の強さでした。気象情報を利活用いただくためには、ユーザーの要望に寄り添った方法で情報を提供していかなければならないことを実感したそうです。結果、BRTネットでのPV数ランキングで駅毎の気象情報が常に上位にランキングされたことを受け、JR東日本が運営する全1700余りの駅について、駅毎の気象情報を掲載する「JR東日本アプリ」の受注につながりました。
また女性をターゲットに開発されたディズニーモバイルでは、天気予報を地域別に配信したが、天気以外の情報が欲しいという声が上がったとのこと。例えば、女性は台風が近づいてきた時、気流や天気予想図などの詳細データよりも、どんな服装にしたらよいのか?例えば、レザーの服を着てもいいのか?など、天気予報に加えファッションなどの情報を必要としていることが分かったそうです。一方、男性に関しては、気流の変化図を読むのにも苦にならない傾向が見られ、男女間では同じ天候情報でも求めるものが異なることが分かったとのこと。震災・過去の事例から見えてきたことは、これからは従来のように予報を提供するだけではなく、対象となるユーザーが求めている情報も合わせて情報配信する仕組みを作ることが大切だそうです。
気象情報が変える女性のライフスタイル
雪が降った日に、天気予報を見て、この雪だったらショートブーツで大丈夫なのか?あるいは、ラバーブーツの方がいいのかと迷う時があると思います。気象情報だけでなく、天気とファッション情報を組み合わせた情報を配信することができたら、コーディネートを考える時間が省けると感じるユーザーも多いと思います。また、大雪になるので、ラバーブーツが必要だということになれば、ラバーブーツを販売するメーカーにとってはビジネスチャンスになるはず。誰もが必ず毎日考え、そして、会話にする気象情報。山本氏の気象情報に対する熱い想いをお聞きし、顧客の分析や予測に気象情報を加えることで、新たなビジネスが生まれるのではと強く感じました。
山本氏のセッションでは、「気象情報でプロフィットを得る時代!」をテーマに、気象情報を
システムの中に組み入れ、ビジネスに繋げる方法について、これまでの事例をご紹介いただきながらお話いただく予定です。元女優、そして現在、気象予報士としてご活躍の山本氏ならではの気象情報の考え方、そして、魅力的なトークをご期待ください。
【山本 氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)14:40 ~ 15:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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下記アドレスからアドテック東京のビジターパスを11月30日まで無料で発行できます!
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来月1日から東京国際フォーラムで開催されるアドテック東京の会場内に2年振りに「ルグランルーム」が戻ってきます!「Experience First. マーケティングの未来がここにある。」をテーマに10以上のセッションを企画。最良のユーザーエクスペリエンスの実現について、マーケティングの最前線で活躍するプロフェッショナル達とディスカッションします。
アドテック開催まで、ルグランルームにご登場いただく方々と当日のセッション内容について事前打ち合わせを行っていきます。その内容について、ブログ上でご紹介していきたいと思います。
第1回目は株式会社ホットリンクの子会社である株式会社トレンドExpress編集長の四家章裕氏。アドテック東京でのルグランの全体のテーマであるユーザーエクスペリエンスを高めるためには、これまで以上にデータの使い方が重要になるというお話からスタートしました。
・ユーザーエクスペリエンスの重要性
四家氏曰く、オリンピック開催を控えた今、インバウンド消費に関心が高まっているが、特に今、勢いがある中国を中心としたアジア人旅行者の趣味や思考、いわゆるインサイトの部分を理解しなければならない。中国からの観光者はアンケートではホンネを語らないため、インサイトの部分をアンケート結果で探ることは難しいとのこと。そこで、株式会社トレンドExpressでは、中国版Twitterと呼ばれるWeiboと中国の人気ソーシャルサービスWechatの2つからのデータをベースに、中国人旅行者のインサイト分析を行っているそうです。
WeiboとWechatデータの書き込みの分析から見えてくることは、株価暴落と言いながらも、日本に来る中国人旅行者の数は右肩上がり。それに伴いSNSの日本に関する書き込み数も増えてきている。WeiboとWechatの書き込みデータを分析すると、日本を訪れた中国人旅行者が購入した商品や、購買スタイルは、時間の経過と共に変化し続けているとのこと。つまり、今まで人気があった商品も今後は爆買いリストから外れてくる可能性もあり、企業にとっては解析の頻度・精度を上げることが求められるそうです。
・変化する爆買いを予測
また、これまではゴールデンルートとされる東京、大阪、京都、北海道、沖縄に関する書き込みが多かったが、リピート客が増えてきているため、個人旅行の比率が来年は増えることが予想される。それにより、行き先を分散されるため、旅行者の未来を予測していくことが重要になるとのことです。
実際に、先日シンガポールで開催されたSpikes Asia 2015でも、中国の若者たちの中には、高級品を買い漁る中国人の典型的な旅行スタイルに対して否定的な見方をする人が増えてきていることが紹介されました。今はまだ生活必需品や家電製品・宝飾品などの「爆買い」が目立ちますが、自分たちの意志や好みで、本当に価値があると感じられるものを選んで買い求めるようになってきた時に、インバウンド旅行者のインサイトを理解することがこれまで以上に難しくなりそうです。
四家氏のセッションでは、爆買いから見える今後のアジア市場の流れについて、データを基に解説していただく予定です。オリンピックまでのこれからの5年、広告主、代理店にとって大きなテーマとなるインバウンドマーケティング。四家氏のセッションはたくさんの気づきを与えてくれそうです。
【四家氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)12:40 ~ 13:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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アドテック開催まで、ルグランルームにご登場いただく方々と当日のセッション内容について事前打ち合わせを行っていきます。その内容について、ブログ上でご紹介していきたいと思います。
第1回目は株式会社ホットリンクの子会社である株式会社トレンドExpress編集長の四家章裕氏。アドテック東京でのルグランの全体のテーマであるユーザーエクスペリエンスを高めるためには、これまで以上にデータの使い方が重要になるというお話からスタートしました。
・ユーザーエクスペリエンスの重要性
四家氏曰く、オリンピック開催を控えた今、インバウンド消費に関心が高まっているが、特に今、勢いがある中国を中心としたアジア人旅行者の趣味や思考、いわゆるインサイトの部分を理解しなければならない。中国からの観光者はアンケートではホンネを語らないため、インサイトの部分をアンケート結果で探ることは難しいとのこと。そこで、株式会社トレンドExpressでは、中国版Twitterと呼ばれるWeiboと中国の人気ソーシャルサービスWechatの2つからのデータをベースに、中国人旅行者のインサイト分析を行っているそうです。
WeiboとWechatデータの書き込みの分析から見えてくることは、株価暴落と言いながらも、日本に来る中国人旅行者の数は右肩上がり。それに伴いSNSの日本に関する書き込み数も増えてきている。WeiboとWechatの書き込みデータを分析すると、日本を訪れた中国人旅行者が購入した商品や、購買スタイルは、時間の経過と共に変化し続けているとのこと。つまり、今まで人気があった商品も今後は爆買いリストから外れてくる可能性もあり、企業にとっては解析の頻度・精度を上げることが求められるそうです。
・変化する爆買いを予測
また、これまではゴールデンルートとされる東京、大阪、京都、北海道、沖縄に関する書き込みが多かったが、リピート客が増えてきているため、個人旅行の比率が来年は増えることが予想される。それにより、行き先を分散されるため、旅行者の未来を予測していくことが重要になるとのことです。
実際に、先日シンガポールで開催されたSpikes Asia 2015でも、中国の若者たちの中には、高級品を買い漁る中国人の典型的な旅行スタイルに対して否定的な見方をする人が増えてきていることが紹介されました。今はまだ生活必需品や家電製品・宝飾品などの「爆買い」が目立ちますが、自分たちの意志や好みで、本当に価値があると感じられるものを選んで買い求めるようになってきた時に、インバウンド旅行者のインサイトを理解することがこれまで以上に難しくなりそうです。
四家氏のセッションでは、爆買いから見える今後のアジア市場の流れについて、データを基に解説していただく予定です。オリンピックまでのこれからの5年、広告主、代理店にとって大きなテーマとなるインバウンドマーケティング。四家氏のセッションはたくさんの気づきを与えてくれそうです。
【四家氏の登壇スケジュール】
12月1日(火)12:40 ~ 13:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
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11/10(火)に行われたCNET Japan Conference 2015で「DMPからEMPへ: データではなくエクスペリエンスを支配せよ」をテーマにSCSKプレッシェンド株式会社の高橋 徹氏と共に講演をさせていただきました。
ビッグデータがマーケティングを変えると言われながらも、技術やプラットフォームの進化を有効活用できず、いまだにコンバージョンやCPAでしか「成果」を測ることを知らない「第1世代」のデジタルマーケターが多い。セッションでは「第1世代」が「第2世代」へ進化するために本来考えるべきことは何かを事例と共に紹介させていただきました。
まずは、主観的な仮説を立てると、それを補強する事実だけを拾い上げ、「データは無くとも分かる」と結論づけてしまうマーケターが多いことが、マーケティングにデータが活用されない理由の一つではないかという問題提起からスタート。
クライアントのECサイトの売上向上のため蓄積されたデータを活用し、それを、新たなサービスを提案している高橋氏がいくつかの「主観的な仮説とデータが矛盾しているケース」を紹介。例えば「妻は夫の洋服もついでに買うことが多いと思う。」というよくある仮説について、データに目を向けると、全く違う結果になる等、興味深い事例を紹介して下さいました。
ルグランでは、データをカスタマーエクスペリエンスの向上に活かし、企業のブランド価値を高めるためにマーケターが考えるべきことについて、今後もブログ、セミナー等でお伝えしていきます。 Read more
ビッグデータがマーケティングを変えると言われながらも、技術やプラットフォームの進化を有効活用できず、いまだにコンバージョンやCPAでしか「成果」を測ることを知らない「第1世代」のデジタルマーケターが多い。セッションでは「第1世代」が「第2世代」へ進化するために本来考えるべきことは何かを事例と共に紹介させていただきました。
まずは、主観的な仮説を立てると、それを補強する事実だけを拾い上げ、「データは無くとも分かる」と結論づけてしまうマーケターが多いことが、マーケティングにデータが活用されない理由の一つではないかという問題提起からスタート。
クライアントのECサイトの売上向上のため蓄積されたデータを活用し、それを、新たなサービスを提案している高橋氏がいくつかの「主観的な仮説とデータが矛盾しているケース」を紹介。例えば「妻は夫の洋服もついでに買うことが多いと思う。」というよくある仮説について、データに目を向けると、全く違う結果になる等、興味深い事例を紹介して下さいました。
ルグランでは、データをカスタマーエクスペリエンスの向上に活かし、企業のブランド価値を高めるためにマーケターが考えるべきことについて、今後もブログ、セミナー等でお伝えしていきます。 Read more
TOKYO DESIGN WEEK 2015は、10月24日(土)から10月28日(水)、間を挟んで10月30日(金)から11月3日(火)まで、明治神宮外苑絵画美術館前で行われていた、デザイン・アート・ミュージック・ファッション、4つのジャンルから、企業、ブランド、デザイナー、学校がそれぞれのクリエイティブを発表する今年で30年を迎える大規模なクリエイティブの祭典。まず目に飛び込んでくるのは入場口にあるゲート。色彩鮮やかな看板が印象的でした。
この日私が最初に訪れたのは、「三陽商会」のブース。
2013年に設立70周年を迎えた三陽商会では、生活者から共感、共鳴され、愛される企業となるために「TIMELESS WORK. ほんとうにいいものをつくろう。」という指針のタグラインを設定し、その体視の施策として「100年コート」を出展されていました。
「100年コート」は「世代を超え永く愛用していただけるコート」をテーマに、このコートをお買い上げいただいたお客様が、メーカーと継続的にコミュニケーションが取れるように、「100年オーナープラン」と呼ばれるシステムを導入。「100年オーナープラン」とは修理は当然のこと、お客様の意見を社内で共有し、オーナーにとって有用となる情報を発信する会員システムです。この「100年コート」は価格が安い物が7万円代から、高いものでも10万円前後で、伊勢丹新宿など、三陽商会の各店舗でご購入頂けます。
こちらが100年コート。(写真左下)
試着させていただきましたが、シンプルで、しかしいつの時代に来ても劣ることのないスタイリッシュなデザインと、ずっしりとして、それでいて重みを感じさせない着心地のよさでした。
そして、他にも出展として、歌舞伎の衣装に使われる伝統柄「翁格子」をもとに製作された「三陽格子」を裏地ライナーに採用したトレンチコートや、「翁格子」の柄で知られる「勧進帳」の弁慶の衣装が展示されていました。(写真右上)
これは実際に歌舞伎の舞台で使われた衣装だそうで、遠目に見てもはっきりと分かる格子の柄が非常にきれいでした。
また同ブースには建築家の「原裕介」氏のデザインされた「100年コート」と「翁格子」を結ぶ、「三陽格子タイムトンネル」のオブジェクトが設置されておりました。横から見ると、赤と青の棒が並んでいるだけですが、こちらの角度から見ると、奥から手前へと過去から未来への時間の流れを表すような非常に美しく折り重なった格子の柄がご覧に頂けます。
TOKYO DESIGN WEEK 2015の会場は非常に広く、会場としてある建物の中だけではなく外にもたくさんの作品が出展されていました。
美術大学の学生が作製された作品もたくさんあり、上記の作品はそのうちの1つですが作成者の方が構成の段階から完成するまでに3か月ほどかかったとおっしゃっていました。しかし、それでも早いほうで、ほかの作品は半年以上かかるものがほとんどだそうです。作りは、木を組み合わせ非常にシンプルなのですが、中をくぐり抜けるとまるで、曲がりくねった道を歩いているような、平行感覚を失うような作品でした。
そして、ここで南青山にある「SunnyHills 微熱山丘」と、香港のコーヒーショップである「The Coffee Academy」がタッグを組んで出店されていたカフェで一休み。
「SunnyHills 微熱山丘」は、南青山にお店を構えるカフェで、一目見るとその忘れられないような外観が特徴的です。「隈研吾」氏の作品であるこの3階建ての建物は、地獄組みと呼ばれる伝統的な組木格子を職人の手で一本ずつ丁寧に組み上げられて作られています。店の中は、まるで森の中にいるようで、交差する木組みの隙間から木漏れ日がこぼれ落ち、ヒノキの独特の匂いが鼻孔をくすぐります。(写真下)
WORLDARCHTECTUREMAPより写真参照
会場には建築家である、「富永大穀」氏が中心となりデザインされたポップアップショップがこのカフェブースとして設立されていました(写真左上)。これを平面で見ると、右上の図のような幾何学模様の展開をしており、上記のような組み方だけではなく、多様に組み方が出来るそうです。
カフェでは上の写真のコーヒーとパイナップルが入っているケーキを頂きましたが、コーヒーを淹れてくださった方は、香港の「The Coffee Academy」から、この出展のために来日されたそうです。コーヒーはさっぱりとして飲みやすく、パイナップルケーキも、コーヒーに丁度合う甘さで果肉がぎっしり詰まっていておいしく頂きました!他にも、いくつかブースを回りましたが、ここでは書ききれないほどの多くの興味深い作品と出会うことが出来ました。
今回このTOKYO DESIGN WEEKを通して、参加者の方がどれだけ楽しく居心地よい空間を出来るかどうかの重要性を感じました。これは企業にも同じことが言えるでしょう。企業側が自分たちの思いを押し付けるのではなく、いかにユーザーに心地の良い体験をしてもらい、ユーザー自らアクションを取りたくなるコンテンツを作ることの重要性が、今、求められているのではないでしょうか。
ルグランでは、experience first.をテーマに12月1(火)、2日(水)の二日間で、アドテック東京の会場内に特設スペース「ルグランルーム」を設置します。2日間で10以上のセッションを予定しています。
是非、お立ち寄りください。
ルグランインターン
青山学院大学
Sawako Shimazaki
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この日私が最初に訪れたのは、「三陽商会」のブース。
2013年に設立70周年を迎えた三陽商会では、生活者から共感、共鳴され、愛される企業となるために「TIMELESS WORK. ほんとうにいいものをつくろう。」という指針のタグラインを設定し、その体視の施策として「100年コート」を出展されていました。
「100年コート」は「世代を超え永く愛用していただけるコート」をテーマに、このコートをお買い上げいただいたお客様が、メーカーと継続的にコミュニケーションが取れるように、「100年オーナープラン」と呼ばれるシステムを導入。「100年オーナープラン」とは修理は当然のこと、お客様の意見を社内で共有し、オーナーにとって有用となる情報を発信する会員システムです。この「100年コート」は価格が安い物が7万円代から、高いものでも10万円前後で、伊勢丹新宿など、三陽商会の各店舗でご購入頂けます。
こちらが100年コート。(写真左下)
試着させていただきましたが、シンプルで、しかしいつの時代に来ても劣ることのないスタイリッシュなデザインと、ずっしりとして、それでいて重みを感じさせない着心地のよさでした。
そして、他にも出展として、歌舞伎の衣装に使われる伝統柄「翁格子」をもとに製作された「三陽格子」を裏地ライナーに採用したトレンチコートや、「翁格子」の柄で知られる「勧進帳」の弁慶の衣装が展示されていました。(写真右上)
これは実際に歌舞伎の舞台で使われた衣装だそうで、遠目に見てもはっきりと分かる格子の柄が非常にきれいでした。
また同ブースには建築家の「原裕介」氏のデザインされた「100年コート」と「翁格子」を結ぶ、「三陽格子タイムトンネル」のオブジェクトが設置されておりました。横から見ると、赤と青の棒が並んでいるだけですが、こちらの角度から見ると、奥から手前へと過去から未来への時間の流れを表すような非常に美しく折り重なった格子の柄がご覧に頂けます。
TOKYO DESIGN WEEK 2015の会場は非常に広く、会場としてある建物の中だけではなく外にもたくさんの作品が出展されていました。
美術大学の学生が作製された作品もたくさんあり、上記の作品はそのうちの1つですが作成者の方が構成の段階から完成するまでに3か月ほどかかったとおっしゃっていました。しかし、それでも早いほうで、ほかの作品は半年以上かかるものがほとんどだそうです。作りは、木を組み合わせ非常にシンプルなのですが、中をくぐり抜けるとまるで、曲がりくねった道を歩いているような、平行感覚を失うような作品でした。
そして、ここで南青山にある「SunnyHills 微熱山丘」と、香港のコーヒーショップである「The Coffee Academy」がタッグを組んで出店されていたカフェで一休み。
「SunnyHills 微熱山丘」は、南青山にお店を構えるカフェで、一目見るとその忘れられないような外観が特徴的です。「隈研吾」氏の作品であるこの3階建ての建物は、地獄組みと呼ばれる伝統的な組木格子を職人の手で一本ずつ丁寧に組み上げられて作られています。店の中は、まるで森の中にいるようで、交差する木組みの隙間から木漏れ日がこぼれ落ち、ヒノキの独特の匂いが鼻孔をくすぐります。(写真下)
WORLDARCHTECTUREMAPより写真参照
富永大穀氏のブログより図参照
会場には建築家である、「富永大穀」氏が中心となりデザインされたポップアップショップがこのカフェブースとして設立されていました(写真左上)。これを平面で見ると、右上の図のような幾何学模様の展開をしており、上記のような組み方だけではなく、多様に組み方が出来るそうです。
カフェでは上の写真のコーヒーとパイナップルが入っているケーキを頂きましたが、コーヒーを淹れてくださった方は、香港の「The Coffee Academy」から、この出展のために来日されたそうです。コーヒーはさっぱりとして飲みやすく、パイナップルケーキも、コーヒーに丁度合う甘さで果肉がぎっしり詰まっていておいしく頂きました!他にも、いくつかブースを回りましたが、ここでは書ききれないほどの多くの興味深い作品と出会うことが出来ました。
今回このTOKYO DESIGN WEEKを通して、参加者の方がどれだけ楽しく居心地よい空間を出来るかどうかの重要性を感じました。これは企業にも同じことが言えるでしょう。企業側が自分たちの思いを押し付けるのではなく、いかにユーザーに心地の良い体験をしてもらい、ユーザー自らアクションを取りたくなるコンテンツを作ることの重要性が、今、求められているのではないでしょうか。
ルグランでは、experience first.をテーマに12月1(火)、2日(水)の二日間で、アドテック東京の会場内に特設スペース「ルグランルーム」を設置します。2日間で10以上のセッションを予定しています。
是非、お立ち寄りください。
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