2016.02.12 | UX
UX ランキング(航空会社編)の個別ランキング解説。1位のジェットスタージャパンに続いて、2位にランクインしたのは日本航空(JAL)。

JAL のウェブサイトは、昨年、ビジュアルを重視したデザインにリニューアルされ、従来に比べ、洗練された印象を与える作りになっています。

<JAL ウェブサイトのトップページ(PC・モバイル)>


ただ、特にPC サイトにおいては、フライトを選択する情報画面の表示が小さい など、システム上の制約などもあるかもしれませんが、フライトの選択~予約に関連する画面に入ると、引き続き、「古さ」を感じさせるデザイン・レイアウトが残っています。

<JAL国際線・国内線のフライト選択画面>


比較のために、航空会社のウェブサイトの中では、高いユーザーエクスペリエンスを提供しているという評価を得ている、キャセイパシフィック航空やシンガポール航空のウェブサイトを見てみましょう。

<キャセイパシフィック・シンガポール航空の場合>


たとえば、キャセイパシフィック航空のウェブサイトでは、出発日と帰国日の 組合せを示し、どの日程なら最安値の運賃で利用できるかを分かりやすく表示 しています。一方、シンガポール航空のウェブサイトでは、スマートフォンや タブレット端末での閲覧を意識し、縦長にスクロールされる画面構成になっていますが、それによって情報の視認性が損なわれないよう、PC で閲覧すると、 選択されているフライトがポップアップで表示された状態で、画面下部にスク ロールできるようにしているといった工夫も見られます。

一方、JALのウェブサイトも、モバイル端末での閲覧に対しては、適度に最適 化されており、今回調査対象とした航空会社8社においては、全体的にモバイル対応が遅れていた航空会社が多かったという事情もありますが、ジェットスター同様、相対的に高い評価を獲得する一因となりました。

また、JALでは、モバイルアプリもリニューアルされており、羽田空港の国内線ターミナルでは、保安検査場の空いているレーンを確認したり、飛行中に富 士山がどちらの方向に見えるかといった機能が搭載されたりと、空港でのチェックインから飛行中まで、旅行全体を通じて、「JALを選んで良かった」と思わせるようなユーザーエクスペリエンスを提供しようという姿勢が見て取れます。

<新装されたJAL のモバイルアプリ>


ただ、モバイルアプリで紹介されている機能の中には、クリックするとスマホ サイトのページに誘導されるものも含まれていたり、また、複数の「公式」ア プリが乱立していて、Apple Watch と連携して搭乗時刻の通知を受け取るには 別のアプリのインストールが必要だったりという分かりにくさもあります。

今後、モバイルサイト+複数の「公式」アプリを使って、利用者にどのようなユーザーエクスペリエンスを提供するのかという点についは、今後、整理・統合が必要になるかもしれません。




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