2015.09.10 | イベント
ルグランでは、マーケティングやテクノロジーに関する情報収集や、海外企業との情報交換・ネットワーキングを目的に、毎年、いくつかの海外カンファレンスに参加をしています。今週は、シンガポールで開催されているSpikes Asia 2015に来ていますので、本ブログでは、これから何回かに分けて、カンファレンスの様子をレポートしていきます。

Spikes Asiaの運営母体は、毎年6月に開催されているカンヌライオンズと同じで、いわばアジア版カンヌライオンズともいえる「広告祭(正確には”Festival of Creativity”)」です。28年の歴史があり、今年は18部門に4,351点の応募がありました。

会場はシンガポールのマリーナ地区にあるSuntecコンベンションセンターの中にありますが、セミナー会場・最終選考に残った作品の展示・出展社ブースなどが1つのフロアにまとまったコンパクトなレイアウトで、楽に見て回ることができます。


会場内には、3ヶ所のセミナー会場があり、3日間の会期中、約70名のスピーカーにより、様々なセッションが行われています。テーマは、クリエイティブなチームを作るためのヒントといった話から、データを活用した顧客理解といった話まで多岐に渡っていますが、1日目を終えたところでは、コミュニケーション戦略の立案や、効果の検証においてデータやテクノロジーをどう活用するのか、という話が多かった感じがしました。

最終選考作品の受賞結果については、最終日となる金曜日に発表されますが、PRやメディアなどいくつかの部門については、最終選考に残った作品をパネル展示で見ることができます。


こちらは今年のカンヌライオンズでもメディア部門でシルバーを受賞した韓国・バーガーキングのキャンペーンに関するパネルです。展示されているパネルには、企画が生まれた背景や、キャンペーンの内容、その成果や結果などがまとめられています。


パネルを見ると、これは、韓国のバーガーキングが、長時間の電車通勤でお疲れのサラリーマンに、寝過す心配をせずにゆっくりと居眠りができるよう「私は○○駅で降りるので着いたら起こして下さい。」と書かれたアイマスクを配る、というキャンペーンであったことが分かります。ちなみに、アイマスクには、コーヒーと引換えられるクーポンも付いていて、起こしてくれた人にお礼として渡せるようになっていたそうです。

この結果、バーガーキングは、朝の時間帯の売上が18.7%伸びたほか、バーガーキングのブランドに関するソーシャルメディア上での書き込みも44.5%増えたといった成果があったと書かれています。
果たして、このキャンペーンは、カンヌに続いて、このSpikes Asiaでも受賞作に選ばれるのか、金曜日の発表を楽しみに待ちたいと思います。

Read more
2015.09.03 | UX
先日もお知らせしましたが、ルグランは、今年も9/15から大阪で開催されるアドテック関西に出展します。


昨年は、関西に本拠を置く企業のウェブサイトを、世界基準に照らして分析した『関西企業UXランキング』を発表しました。今年は『航空会社』と『メガネチェーン』をお題に、ルグラン・LAデザインセンターのコンサルタントが、日本の大手企業のウェブサイトをグローバルな視点で分析します。

海外の航空会社のウェブサイトを見て感じることは、ページのデザインが実にシンプル。掲載しなければならない情報が多い航空会社のサイトでは、背景の画像を含み、全体のデザインをシンプルにする傾向があるようです。

例えば、エアライン満足度ランキングで常に上位に入っているシンガポール航空のトップページを見ると、プロモーションや料金、また、特集がすっきりレイアウトされています。

Read more
2015.08.20 | UX
ルグランは、今年も9/15から大阪で開催されるアドテック関西に出展します。

昨年は、ロサンゼルスに活動拠点を構えるルグラン・LAデザインセンターのコンサルタントが、関西に本拠を置く企業のウェブサイトを、世界基準に照らして分析した『関西企業UXランキング』を発表し、ご好評をいただきました。

そこで、今年は、関西から全国に範囲を広げ、ルグラン・LAデザインセンターのコンサルタントが、日本の大手企業のウェブサイトをバッサリ斬ります。

今年のお題は、『航空会社』と『メガネチェーン』のUXランキング。ウェブの世界は、国境も業際もない、ボーダレスな戦場であるとこれまでもお伝えしてきましたが、日本の大手企業のウェブサイトは、グローバルな市場で戦う準備が出来ているのでしょうか?

Read more
2015.08.20 | UX
前回のコラムでは、Googleが本当に推奨しているのは「モバイルサイトにおいても最良なユーザーエクスペリエンス(UX)を提供すること」であり、「レスポンシブデザイン」は、それを比較的簡単に実現するための選択肢の一つとして勧められているに過ぎない、というお話をしました。

モバイルサイトのデザインに関しては「アダプティブデザイン」という言葉も良く聞かれます。両者の間には、細かな技術的な違いはあるものの、いずれも「閲覧するデバイスの画面サイズに合わせて、コンテンツのサイズや配置が自動的に調整されるデザイン手法」という点は同じです。

確かに、PCに比べて、遙かに小さなスマートフォンの画面で見ても、閲覧や操作がしやすいようにしておくことは、モバイルサイトのUXを考える上での「必要条件」ではありますが、「十分条件」とは言い切れません。

実際、Googleも『スマートフォンのユーザーがモバイルサイトで必要とする最も重要なタスクは何か、という問いから始めることが重要である』と明言しています。

もし、モバイルサイトでは、PCサイトと大きく異なる意図や目的での利用が想定される場合、「レスポンシブデザイン」「アダプティブデザイン」でモバイルサイトを作ってしまうと、かえって「モバイルフレンドリー」から遠ざかってしまうことにもなりかねないので注意が必要です。

Read more
2015.08.06 | モバイル
スマートフォンの普及により、ここ数年、多くのウェブサイトでは、モバイル端末からのトラフィックが急増しています。既に、モバイル端末からの流入が、PCを上回っているサイトも少なくありません。

2015年の4月には、Googleがモバイル端末での利用や閲覧に最適化されている”モバイルフレンドリー”なウェブサイトの掲載順位を引き上げるというアルゴリズム変更を行ったことで、モバイル対応の重要性にも注目・関心が高まっています。

Read more