Our News and Thoughts
昨日7/15(水)の夕方、ルグラン & ワン・トゥ・テン・ホールディングス 共催による「佐藤達郎のどこよりも早い「2015年カンヌライオンズ」速報」セミナーを開催しました。当日は当初募集定員を超える、50名以上の方々にご参加いただき、会場は熱気に包まれました。
■多摩美術大学教授 佐藤達郎氏
まずは、佐藤さんによる2015年カンヌライオンズのご報告からスタート。今年も現地に足を運ばれ、贈賞式やセミナーに参加され多くの出会いと気づきがあった佐藤さん。2015年のカンヌライオンズの特徴・傾向を以下の4つのポイントにまとめ、受賞作品の紹介を交えながら解説をしていただきました。
(1)パーパスのあるクリエイティブ(ソーシャルグッド)じゃ生ぬるい
(2)インサイト・ドゥイング(体験させて拡散させる)
(3)ヘビーな課題をライトな機転で
(4)手法は新しくなくとも良いものは良い
過去2回のカンヌライオンズ速報セミナーで、佐藤さんは「作品としてのクリエイティビティ」から「仕掛けのクリエイティビティ」へと流れが変化していることを指摘されていましたが、今年もその傾向が続いているとのこと。例えば、4つのポイントのうちの一つ、「インサイト・ドゥイング」とは、まさに体験を共有し、拡散するという「仕掛け」に工夫を凝らしたキャンペーンであると言います。
その一例が、ブランデッドコンテンツ&エンターテインメント部門でゴールドを受賞した「The Gun Shop」という作品。銃社会の米国で、銃の購入前に、本当に銃を持つ必要があるかどうかを、もう一度考えてもらおうというこのキャンペーンでは、銃砲店のオーナーが、販売されている銃にまつわるエピソード(例:この銃は5歳の少年が○○を殺した銃なのだ..)を客に伝え、それに対する客の反応の一部始終を記録した映像が公開され、注目を集めました。
また、今年のカンヌライオンズでは、日本からの受賞作は減少したものの、会場やセミナーにおける日本のプレゼンスは高まっており、「ジャパン・プレゼンテーション元年」でもあったとおっしゃる佐藤さん。その例として、マツコロイドをあげ、プロモ&アクティベーション部門でブロンズを受賞したマツコロイドが登場した様子を、現地の写真とともに紹介されました。
■ワン・トゥ・テン・ホールディングス シニア・クリエイティブ・ディレクター 小川丈人氏
続いて、小川さんからは、「カンヌライオンズ2015に学ぶ最新ブランドコミュニケーション」というテーマでお話をいただきました。
2014年にご自身もカンヌライオンズ・ヘルス部門でブロンズを受賞した小川さんも、毎年カンヌを訪れていらっしゃり、今回は多くの受賞作品の中から2つのキャンペーンをご紹介いただき、そのキャンペーンが制作された背景や目的について解説をしていただきました。
その一つが、UNDER ARMOURのI WILL WHAT I WANTというキャンペーン。男性向けでマッチョなブランドイメージから脱却するために、イメージキャラクターにスーパーモデルを起用。ソーシャル上ではネガティブな反応が巻き起こることも周到に計算した上で、キャンペーンに対する注目を集めることに成功。結果として、サイトへのトラフィックが増え、売上もアップする等、ビジネスに大きく貢献したそうです。
最後に、小川さんは、これからの広告においては、美しいストーリーテリングだけでなく、時に意見が対立する可能性があるテーマについても積極的に問題提起を行い、多くの人々を議論に巻き込むことでムーブメントを起こすことも重要になる、と締めくくりました。
■パネルディスカッション
最後のセッションは、弊社代表 泉も参加してのパネルディスカッションへ。
まず冒頭に、泉から、今年のカンヌライオンズの受賞作品でもあるNTTドコモの「爆速エビフライ」とC.C.lemonの「忍者女子高校生」という2つのキャンペーン動画を取り上げ、これらの動画が、それぞれのブランド認知の向上に、どの程度寄与したのかについて、検索データやソーシャルデータなどを用いた解析結果を紹介。現在ルグランで開発中の、ブランデッドコンテンツの評価手法を紹介しました。
これを受けて、デジタルマーケターとクリエイターという、それぞれの視点から、キャンペーンの評価手法について意見を交わしました。更には、これからの広告・コミュニケーションの展望や、日本企業固有の課題や問題点などについても、幅広くディスカッションを行いました。
会場からも、今年から新設されたクリエイティブデータ部門の結果や、今年の受賞作品の企画・制作意図傾向の違い等、終了予定時刻の20時を超えても、次々と質問があがりました。
2015.07.13 | ソーシャル
2015.07.01 | ソーシャル
まずは、佐藤さんによる2015年カンヌライオンズのご報告からスタート。今年も現地に足を運ばれ、贈賞式やセミナーに参加され多くの出会いと気づきがあった佐藤さん。2015年のカンヌライオンズの特徴・傾向を以下の4つのポイントにまとめ、受賞作品の紹介を交えながら解説をしていただきました。
(1)パーパスのあるクリエイティブ(ソーシャルグッド)じゃ生ぬるい
(2)インサイト・ドゥイング(体験させて拡散させる)
(3)ヘビーな課題をライトな機転で
(4)手法は新しくなくとも良いものは良い
過去2回のカンヌライオンズ速報セミナーで、佐藤さんは「作品としてのクリエイティビティ」から「仕掛けのクリエイティビティ」へと流れが変化していることを指摘されていましたが、今年もその傾向が続いているとのこと。例えば、4つのポイントのうちの一つ、「インサイト・ドゥイング」とは、まさに体験を共有し、拡散するという「仕掛け」に工夫を凝らしたキャンペーンであると言います。
その一例が、ブランデッドコンテンツ&エンターテインメント部門でゴールドを受賞した「The Gun Shop」という作品。銃社会の米国で、銃の購入前に、本当に銃を持つ必要があるかどうかを、もう一度考えてもらおうというこのキャンペーンでは、銃砲店のオーナーが、販売されている銃にまつわるエピソード(例:この銃は5歳の少年が○○を殺した銃なのだ..)を客に伝え、それに対する客の反応の一部始終を記録した映像が公開され、注目を集めました。
また、今年のカンヌライオンズでは、日本からの受賞作は減少したものの、会場やセミナーにおける日本のプレゼンスは高まっており、「ジャパン・プレゼンテーション元年」でもあったとおっしゃる佐藤さん。その例として、マツコロイドをあげ、プロモ&アクティベーション部門でブロンズを受賞したマツコロイドが登場した様子を、現地の写真とともに紹介されました。
■ワン・トゥ・テン・ホールディングス シニア・クリエイティブ・ディレクター 小川丈人氏
続いて、小川さんからは、「カンヌライオンズ2015に学ぶ最新ブランドコミュニケーション」というテーマでお話をいただきました。
2014年にご自身もカンヌライオンズ・ヘルス部門でブロンズを受賞した小川さんも、毎年カンヌを訪れていらっしゃり、今回は多くの受賞作品の中から2つのキャンペーンをご紹介いただき、そのキャンペーンが制作された背景や目的について解説をしていただきました。
その一つが、UNDER ARMOURのI WILL WHAT I WANTというキャンペーン。男性向けでマッチョなブランドイメージから脱却するために、イメージキャラクターにスーパーモデルを起用。ソーシャル上ではネガティブな反応が巻き起こることも周到に計算した上で、キャンペーンに対する注目を集めることに成功。結果として、サイトへのトラフィックが増え、売上もアップする等、ビジネスに大きく貢献したそうです。
最後に、小川さんは、これからの広告においては、美しいストーリーテリングだけでなく、時に意見が対立する可能性があるテーマについても積極的に問題提起を行い、多くの人々を議論に巻き込むことでムーブメントを起こすことも重要になる、と締めくくりました。
■パネルディスカッション
最後のセッションは、弊社代表 泉も参加してのパネルディスカッションへ。
まず冒頭に、泉から、今年のカンヌライオンズの受賞作品でもあるNTTドコモの「爆速エビフライ」とC.C.lemonの「忍者女子高校生」という2つのキャンペーン動画を取り上げ、これらの動画が、それぞれのブランド認知の向上に、どの程度寄与したのかについて、検索データやソーシャルデータなどを用いた解析結果を紹介。現在ルグランで開発中の、ブランデッドコンテンツの評価手法を紹介しました。
これを受けて、デジタルマーケターとクリエイターという、それぞれの視点から、キャンペーンの評価手法について意見を交わしました。更には、これからの広告・コミュニケーションの展望や、日本企業固有の課題や問題点などについても、幅広くディスカッションを行いました。
会場からも、今年から新設されたクリエイティブデータ部門の結果や、今年の受賞作品の企画・制作意図傾向の違い等、終了予定時刻の20時を超えても、次々と質問があがりました。
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ルグランでは、今後もマーケターの方々にご参考になるようなセミナーを企画・開催していく予定です。詳しくは、弊社ニュースレター等でご案内させていただきますので、どうぞお楽しみに。
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ルグランでは、今後もマーケターの方々にご参考になるようなセミナーを企画・開催していく予定です。詳しくは、弊社ニュースレター等でご案内させていただきますので、どうぞお楽しみに。
アップルのWWDC(Apple Worldwide Developers Conference)2015に行ってきました。
今年は約70カ国からの参加者が集まったそうで、その名前の通り、このカンファレンスも益々ワールドワイドになってきてますね。ちなみに参加者約5,000人のうち、その8割は、初めてこのイベントに参加した人たちだそうです。
今回はオークランドのエアポートから、今まさにNBA(プロバスケットボール)のファイナルゲームが開催されて沸き立つオラクル・スタジアムを通り過ぎ、ベイブリッジを渡ってサンフランシスコの街に入りました。ぼくは学生時代からこの街に5年ほど住んでいたので、今でもアメリカのホームタウン的な存在で、懐かしさを覚えると共に、絶えず進化し続けるそのカルチャーには今でもスリリングなワクワク感を肌で感じます。
さて、今回はこの WWDC2015 レポートの初回として、イベント満載だった5日間で発表された新型 OS X, iOS , watchOS に関して、アップルが公開したことを簡単に書き出してしてみました。
1:WatchOS2 でさらにレベルアップしたアップルウォッチの可能性
2:簡単すぎるアップルペイによるお財布機能の進化
3:iOS9の新検索機能とプロアクティブな Siri で知りたい情報を知りたいと思う前に提供するデジタルアシスタント
4:El Capitan や iPad のスプリットビュー等によるマルチタスク機能
5:ニューススタンドの進化版、Flipboard のような News アプリ
6:HomeKit と CarPlay によるマーケットの拡張性
7:公共トランスポテーションが閲覧できるようになった Apple Map
8:オープンソースになった Swift は次のプログラム言語の Big Thing
9:Google と Facebook をも超えたプライバシーの強化
10:今さらながら Spotify とか Pandora のようなアップルミュージックの誕生
「うーん、何かあんまり目新しいものがなくって、グーグルI/Oと比べるとどうなんですか?」なんて唸ってる参加者も実際に会場には多かったのです。去年に比べると、デザイン的なニュースやイベントのセッションも確実に少なくなっていましたが、今回の看板はアップルのエンジンである新型 OS X, iOS , watchOS 。もちろんこれには独自の戦略があることが、5日目最後のセッションを終えたあと、だんだんと明確になってきました。
次回は上記リストをさらに集約&解析して、クリエィティブでUXな面からレポートしてみたいと思います。
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今回はオークランドのエアポートから、今まさにNBA(プロバスケットボール)のファイナルゲームが開催されて沸き立つオラクル・スタジアムを通り過ぎ、ベイブリッジを渡ってサンフランシスコの街に入りました。ぼくは学生時代からこの街に5年ほど住んでいたので、今でもアメリカのホームタウン的な存在で、懐かしさを覚えると共に、絶えず進化し続けるそのカルチャーには今でもスリリングなワクワク感を肌で感じます。
さて、今回はこの WWDC2015 レポートの初回として、イベント満載だった5日間で発表された新型 OS X, iOS , watchOS に関して、アップルが公開したことを簡単に書き出してしてみました。
1:WatchOS2 でさらにレベルアップしたアップルウォッチの可能性
2:簡単すぎるアップルペイによるお財布機能の進化
3:iOS9の新検索機能とプロアクティブな Siri で知りたい情報を知りたいと思う前に提供するデジタルアシスタント
4:El Capitan や iPad のスプリットビュー等によるマルチタスク機能
5:ニューススタンドの進化版、Flipboard のような News アプリ
6:HomeKit と CarPlay によるマーケットの拡張性
7:公共トランスポテーションが閲覧できるようになった Apple Map
8:オープンソースになった Swift は次のプログラム言語の Big Thing
9:Google と Facebook をも超えたプライバシーの強化
10:今さらながら Spotify とか Pandora のようなアップルミュージックの誕生
「うーん、何かあんまり目新しいものがなくって、グーグルI/Oと比べるとどうなんですか?」なんて唸ってる参加者も実際に会場には多かったのです。去年に比べると、デザイン的なニュースやイベントのセッションも確実に少なくなっていましたが、今回の看板はアップルのエンジンである新型 OS X, iOS , watchOS 。もちろんこれには独自の戦略があることが、5日目最後のセッションを終えたあと、だんだんと明確になってきました。
次回は上記リストをさらに集約&解析して、クリエィティブでUXな面からレポートしてみたいと思います。