2021.03.05 | コラム

先日、弊社も所属する気象ビジネス推進コンソーシアム(WXBC) が主催する「第5回気象ビジネスフォーラム」で、気象データのビジネス活用について、少しお話をさせて頂く機会がありました。

 今回は「気象データとスマートシティ」というテーマでしたので、私からは、気象データを活用した商業施設におけるデジタルサイネージによるVMDの事例 などをご紹介しながら、気象データをビジネスに活用していくために必要なことについてお話をさせて頂きました。

 スマートシティとは何かについて、国土交通省では、「都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区」 といった説明・定義をしているようですが、もう少し、分かりやすい説明は無いかなと探していたら、スペインにあるBismartという会社のウェブサイトに、良い説明があったので、そちらをご紹介したいと思います。

 “a city that uses technology to provide services and solve city problems”

(テクノロジーを活用し、都市における諸問題を解決するためのサービスを提供することができる都市)

 スマートシティというと、IoTや自動運転といったデータ・テクノロジーに注目が集まりがちですが、これらはあくまでも、都市における諸問題を解決するための「道具」であって、大切なことは、課題の解決につながる「サービス」の創出・提供です。

 弊社も3年ほど前から、気象データを活用したサービス の開発に携わっていますが、気象データについても、全く同じことが言えると感じています。つまり、気象データは、あくまでも課題を解決するための「道具」の一つであり、「気象データをビジネスに活用しましょう!」と叫ぶだけでは、なかなかその利用は広がらないでしょう。(その理由については、本ブログでまた改めて解説したいと思います。)

 必要なことは、「気象データを入手・利用可能な他のデータと組合せ、更に、適切なテクノロジーを取り入れることで、人々が抱える課題の解決につながるサービスを創出すること」であり、そうしたサービスが広く受け入れられていけば、結果として気象データの活用は進んでいくと考えます。

 近年、都市部でよく見かけるようになった自転車のシェアリングサービスは、Mobility as a Service (MaaS)とも呼ばれています。つまり、自転車という「モノ」を提供するのではなく、自転車でA地点からB地点に移動するために必要な「サービス」を提供するという考え方ですが、もし、このサービスが広く利用されるようになれば、結果的に自転車の需要も高まることになるでしょう。

 気象データについても、課題の解決につながるサービス化、即ち”Weather as a Service (WaaS)”によって、その利用価値は広く認識され、ひいては、より良い社会の実現にもつながるのではないでしょうか。

 もし、このブログを読んで、自分達も気象データを取り入れ、自社の顧客あるいはユーザーの課題の解決につながるようなサービスの創出をしてみたいと思われた方は、ぜひ、当社までご相談下さい。みなさんと一緒に、WaaSの未来を創っていけたら大変嬉しく思います。

 ▼ルグランの事例はこちらから

https://legrand.jp/services/tnql-api

https://info.tnql.jp/business/



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