8月6日から一週間、サンフランシスコで開催されているUX WEEK 2016 というイベントに参加してきました。イベントの詳細についてはブログでご覧いただくとして、今回はサンフランシスコでのUX体験についてご紹介します。 (さらに…)
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トラベルに特化したマーケティングプラットフォームを開発・提供する「Sojern」。米国サンフランシスコに本社に置き、世界160カ国でサービスを提供。3年連続で成長著しい企業として選ばれるなど、今、注目されるベンチャー企業です。
先週、SojernのCEOとアジアのトップが弊社を訪問。二人とも元Overtureのスタートアップ時の主要人物であったこともあり、Overtureの創業当時の懐かしい話からミーティングが始まりました。
欧米で活躍しているOvertureのスタートアップメンバーは、どんなに成功しようが、リタイアをしている人はいない。そして、複雑なビジネスを成長させることが好き、という特徴があり、今回の二人もまさにそんなタイプでした。
Overtureの成功体験は、Sojernのビジネスにも影響を与えているようです。Sojernのサービスについて簡単に説明しましょう。
データパートナー + プラットフォーマー + 広告主からなるエコシステム
Sojernは、146カ国のメジャーな旅行関連会社、例えば、エアライン、ホテル、レンタカー、OTA(オンライントラベルエージェンシー)等とパートナーシップを組み、彼らをデータパートナーと呼んでいます。
データパートナーのサイトにタグを埋め込んでもらい、サイトを訪れたユーザーの情報を収集。Sojernはその膨大なデータを分析し、独自のアルゴリズムを作ります。そのアルゴリズムをベースに、広告主がターゲットとする見込み客にパーソナライズしたイメージ、テキストを広告として配信するという仕組みです。
たとえば、ニューヨークからボストンに行く航空券を予約したユーザーに対しては、このアルゴリズムに基づき、ボストンで滞在するホテルやレンタカーなど、そのユーザーが、最も興味・関心を持つ可能性のある広告を配信します。
「自分サイトでの来訪・閲覧履歴に基づいて広告を配信するCriteoに対して、Sojernでは、様々なサイトから情報を収集することで、より適確なリコメンド広告が配信できる点が特長である」と自分たちのサービスを説明。
データを提供するデータパートナーになることは、得なのか、損なのか。
日本では、自社データを他社に使わせたくないという企業が多い気がしますが、欧米の大手企業は、自社サイトを訪問したユーザーの動向を把握できる(Sojernからユーザーデータが提供されるとのこと)、また、データを提供することで得られる収入をメリットとして捉えているとのこと。
ホテルや航空会社・レンタカー会社などは、OTAを経由せずに、直接予約を獲得することを目的に、広告主としてもSojernのサービスを利用しています。そういう意味で、OTAにとっては、「競合」にもなり得るサービスですが、OTA側では、カニバリゼーションの影響もしっかりと分析した上で、仮にホテルや航空会社に一部の予約が流れても、自社のデータをマネタイズできる効果が上回るという判断からデータの提供に応じています。また、OTA自身も、Sojernを使って集客をしています。
バラエティに富んだ課金方法
Overtureは創業当時から「ペイフォーパフォーマンス」をキャッチフレーズに今では当たり前となった「クリック課金」を広める先駆けとなりました。(リスティング広告がPPC広告とも呼ばれているのも、このためです。)
Sojernでは、広告主が次の3種類の課金システムから選択できるようになっているとのことです。
・インプレッション課金
・コンバージョン課金
・レベニューシェア
広告を配信する目的は、ブランディング、コンバージョンの獲得など、広告主によって様々であるということを念頭に、柔軟な課金システムを用意するというSojernのスタンスには、Overture創業当時の文化が感じられます。
日本の旅行業界の新風となるか
データパートナーから膨大なデータを収集・分析し、アルゴリズムを作り、更に、学習・進化させ、広告主のビジネスゴールを実現していく。また、データパートナーのマネタイズにも貢献するSojernのサービス。アジアでは、シンガポール市場が急成長を遂げているとのこと。日本市場については、今はまず、ポテンシャルについて、情報を収集しているフェイズのようです。
Sojernが将来、日本でサービスをローンチすると決めたとき、日本企業は、競合他社を利することになる可能性も承知をした上で、自社のデータを提供し、新たなエコシステム作りに参加することをリスクと考えるのか、あるいは、チャンスと捉えるのか。
旅行業界に新たな風が吹き込まれるかもしれません。
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[Travel’s Leading Performance Marketing Engine]
先週、SojernのCEOとアジアのトップが弊社を訪問。二人とも元Overtureのスタートアップ時の主要人物であったこともあり、Overtureの創業当時の懐かしい話からミーティングが始まりました。
欧米で活躍しているOvertureのスタートアップメンバーは、どんなに成功しようが、リタイアをしている人はいない。そして、複雑なビジネスを成長させることが好き、という特徴があり、今回の二人もまさにそんなタイプでした。
Overtureの成功体験は、Sojernのビジネスにも影響を与えているようです。Sojernのサービスについて簡単に説明しましょう。
データパートナー + プラットフォーマー + 広告主からなるエコシステム
Sojernは、146カ国のメジャーな旅行関連会社、例えば、エアライン、ホテル、レンタカー、OTA(オンライントラベルエージェンシー)等とパートナーシップを組み、彼らをデータパートナーと呼んでいます。
データパートナーのサイトにタグを埋め込んでもらい、サイトを訪れたユーザーの情報を収集。Sojernはその膨大なデータを分析し、独自のアルゴリズムを作ります。そのアルゴリズムをベースに、広告主がターゲットとする見込み客にパーソナライズしたイメージ、テキストを広告として配信するという仕組みです。
たとえば、ニューヨークからボストンに行く航空券を予約したユーザーに対しては、このアルゴリズムに基づき、ボストンで滞在するホテルやレンタカーなど、そのユーザーが、最も興味・関心を持つ可能性のある広告を配信します。
「自分サイトでの来訪・閲覧履歴に基づいて広告を配信するCriteoに対して、Sojernでは、様々なサイトから情報を収集することで、より適確なリコメンド広告が配信できる点が特長である」と自分たちのサービスを説明。
データを提供するデータパートナーになることは、得なのか、損なのか。
日本では、自社データを他社に使わせたくないという企業が多い気がしますが、欧米の大手企業は、自社サイトを訪問したユーザーの動向を把握できる(Sojernからユーザーデータが提供されるとのこと)、また、データを提供することで得られる収入をメリットとして捉えているとのこと。
ホテルや航空会社・レンタカー会社などは、OTAを経由せずに、直接予約を獲得することを目的に、広告主としてもSojernのサービスを利用しています。そういう意味で、OTAにとっては、「競合」にもなり得るサービスですが、OTA側では、カニバリゼーションの影響もしっかりと分析した上で、仮にホテルや航空会社に一部の予約が流れても、自社のデータをマネタイズできる効果が上回るという判断からデータの提供に応じています。また、OTA自身も、Sojernを使って集客をしています。
[Sojernが提供するトラベルに特化したマーケティングプラットフォーム]
バラエティに富んだ課金方法
Overtureは創業当時から「ペイフォーパフォーマンス」をキャッチフレーズに今では当たり前となった「クリック課金」を広める先駆けとなりました。(リスティング広告がPPC広告とも呼ばれているのも、このためです。)
Sojernでは、広告主が次の3種類の課金システムから選択できるようになっているとのことです。
・インプレッション課金
・コンバージョン課金
・レベニューシェア
広告を配信する目的は、ブランディング、コンバージョンの獲得など、広告主によって様々であるということを念頭に、柔軟な課金システムを用意するというSojernのスタンスには、Overture創業当時の文化が感じられます。
日本の旅行業界の新風となるか
データパートナーから膨大なデータを収集・分析し、アルゴリズムを作り、更に、学習・進化させ、広告主のビジネスゴールを実現していく。また、データパートナーのマネタイズにも貢献するSojernのサービス。アジアでは、シンガポール市場が急成長を遂げているとのこと。日本市場については、今はまず、ポテンシャルについて、情報を収集しているフェイズのようです。
Sojernが将来、日本でサービスをローンチすると決めたとき、日本企業は、競合他社を利することになる可能性も承知をした上で、自社のデータを提供し、新たなエコシステム作りに参加することをリスクと考えるのか、あるいは、チャンスと捉えるのか。
旅行業界に新たな風が吹き込まれるかもしれません。
株式会社ルグラン、建設業界のイメージアップを図るプロジェクトを発表
~データドリブンなクリエイティブエージェンシーとして本格始動~
デジタルマーケティングのコンサルティング会社、株式会社ルグラン(本社:東京都港区 代表取締役:泉浩人、山辺仁美 以下ルグラン)は、多摩美術大学教授である佐藤達郎氏、ADKを経て現在はクリエイティブ・ブティック「POPS」の代表として企業のブランディング支援を多く手がけるクリエイティブディレクター 田中淳一氏と共に、建設業界のイメージアップを図るプロジェクト「Log of Mud」を企画し、プロジェクトに至る背景と完成した作品を、12月1日から東京国際フォーラムで開催されるデジタルマーケティングの国内最大イベントであるアドテック東京で発表します。
ルグランは、これまで約10年間、デジタルマーケティングの領域を中心に、データドリブンなアプローチで、クライアントのマーケティング施策を立案・実施してきました。しかしながら、多くの企業では、前年よりも多くの顧客や売上を獲得することが求められる中、マーケターはその目的を果たすために、目先の需要の「刈取り」ばかりに意識が向き、「需要を創造すること」の意味や大切さを充分に理解できない、あるいは、マーケターが、その意義を社内できちんと説明できないために、必要な予算やリソースが配分されないというケースを、数多く目にしてきました。
ルグランでは、これまでマーケターに対し「需要を創造すること」の重要性を伝え続けてきましたが、今般、「3Kというイメージが強く、新規就労者の確保が難しい」という建設業界が直面する課題の解決をテーマに、経験・実績豊富なクリエイターとチームを組み、弊社自ら、プロジェクトを企画するに至りました。
この企画は、建設現場で働く5人の姿をモチーフに、「GoPro」というウェアラブル・カメラを使って、一般の方々があまり目にすることのない、建設現場で働く人達の生きざまにフォーカスを充て、安心した生活が送れる背景には、彼らの地道で、時に過酷な働きがあることへの理解を深めることで、建設業界に対し、ポジティブなイメージや、興味・関心を持ってもらうことを企図する内容になっています。
このプロジェクトを機に、ルグランでは、データとクリエイティブを融合し、ネット広告といった枠にとらわれず、クライアントの課題解決を支援するクリエイティブエージェンシーとして、さらに活動の領域を広げていきます。
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イベント概要
日時:2015年12月1日(火) ~12月2日(水) 13:40 ~ 14:20
場所:東京国際フォーラム アドテック東京会場内 ガラス棟 G508
費用:無料
ルグランルームスケジュールはこちら
セッションタイトル
クリエイティブエージェンシー宣言 2016 ~本当に大切なのは「買いたい気持ち」にさせること~
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[佐藤達郎プロフィール]
一橋大学社会学部卒業、アサツーディ・ケィ勤務。コピーライターからクリエイティブ・ディレクター、クリエイティブ戦略本部長に。博報堂DYメディアパートナーズ移籍後はエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターを務める。2004年カンヌ国際広告祭フィルム部門日本代表審査員。『教えて!カンヌ国際広告祭』、『アイデアの選び方』、『これからの広告の教科書』等、著書多数。
[田中淳一プロフィール]
早稲田大学第一文学部演劇専修卒業、旭通信社(現ADK)入社、2014年末に独立し、Social、Local、Globalをコンセプトにクリエイティブ・ブティック「POPS」設立。地方自治体のシティプロモーションや各地ローカル企業、ソニー生命、YKK、GOOD DESIGN EXHIBITION2015受賞展など大手企業、官公庁やNPOのブランディング、グローバルPRを数多く担当。国内外国際広告祭の受賞歴、審査員歴多数。
[株式会社ルグランについて]
株式会社ルグランは、業界のパイオニア「オーバーチュア」の立ち上げメンバーにより設立されたデジタルエージェンシーです。この領域において10年以上の経験を持つルグランでは、SEMコンサルティングをはじめ、ソーシャルリスニング、アクセス解析や調査分析、また、パーソナライゼーションを基にしたサイト構築など、データを起点にマーケティング施策全体を提案しています。
[本件に関するお問い合わせ先] 株式会社ルグラン 中川京子
Email: info@LeGrand.jp
Tel: 03-6447-4567