2016.02.12 | ソーシャル
Pinterestという言葉を聞いたことがあるだろうか。ルグランでは3年程前にセミナーで取り上げた、このアプリケーションは、自分の気に入った写真やデザインなど、興味ある画像をブックマークし、ジャンル別に分かれているボードに「ピン」をしていくサービスである。同じようなアプリである、InstagramやFacebookとこのアプリの異なるところは、前者が自分の行ったところ、食べたもの、あった出来事など過去の出来事を軸にして投稿しているのに対し、後者は興味のあること、行ってみたい場所、食べたい場所、のように未来を軸にしてそのために必要な要素を取り入れていく、言うならば「未来のための資料集め」として使われるサービスである。

(画像参照:Pinterest


2015年9月の時点で、Pinterest利用者は1億人を超えたことが発表された。さらに2015年度の総利益は1億7000万ドルであり、2018年度までに2億8000万ドルにまで伸びると予測されている。アプリの特徴としてユーザーの多くは女性であり、アメリカでは18-54歳までの50%以上の女性がPinterestに登録、その中でも特に高学歴、高収入の女性が使っているとされる。さらに多くの新規ユーザーを獲得しようとPinterestはアメリカ国外にも目を向けイギリス、日本、フランス、ドイツ、ブラジルなどに期待を寄せている。

このPinterest、ユーザーを増やしているのと同様に、企業側からの広告利用も高まっている。昨年、企業側が「ピン」をプロモートできる「Promoted Pins」を打ち出して以来、多くの企業がこれを利用しアドバタイジングをしている。ユーザーが「ピン」する画像は、最終的にはユーザーが本当に買いたいものに繋がり、企業側はPinterestを通して、ユーザーのデータを集めることもでき、マーケティングツールとしてこのアプリが使われているのである。

(画像参照:Pinterest 広告

さらに新機能がこのサービスに追い風を吹かせている。例えば「Cinematic Pins.」 これは、ビデオベースの広告だが、利用者がスクロールしている時だけそのビデオが再生されるというものだ。そして2015年6月以降、更に画像をピンするだけではなく、「Buyable Pins」と呼ばれる、ユーザーがPinterestから直接買い物ができるサービスが追加され、ネットショッピングに興味のある女性ユーザーの利用率が今後高まっていくことが予想される。また、その売り上げ利益は100%メーカー側へと流れるという仕組みになっていることから、Pinterestを利用していく企業は増えていくと言われている。

(画像参照:Buyable Pins

では日本におけるPinterestの状況はどうだろうか。Pinterest Japanは2013年11月に日本語のサービスをスタートさせている。Pinterest Japan社長によると、この1年での利用者は順調に増えており、「立ち上げフェーズとしては十分満足できる結果」とコメントしている。
しかし、周りを見てみるとPinterestの認知度はまだまだ低いように感じる。私が通う青山学院の友人達に、Pinterestを知っているかと聞いても、名前は聞いたことがあるがそれ以上はよく分からないという意見が圧倒的に多い。18-54歳までの50%以上の女性がPinterestに登録しているアメリカと比較すると、日本ではこのようなソーシャルメディアに敏感な若年層からの支持が低い。学生の使っているソーシャルメディアの種類と比率を見ると、アカウントを保有しているSNSのうち最も多いものが「Line」で90%その次に多いものが「Twitter」で73%。そして次に「Facebook」は58%と続く。しかしPinterestの名前は確認することが出来ない。
ではなぜ若年層の使用度が低いのだろうか。日本市場における認知度の低さもあるが、Pinterestが保有している情報量の多さが障害となっているのではないだろうか。TwitterやFacebookなどは、友人や知人、また特定のアカウントをフォローしその近況を知るだけであり、情報量は限定されている。一方Pinterestは、自分の興味のあるカテゴリーに無限に存在する情報を自分で抜き取っていく必要があり、多くの情報が氾濫している環境に恒常的にいる学生にとって、この情報の取捨選択は疲れを感じさせる。私自身、使い始めた時は、たくさんある画像にワクワクを感じることが出来たが、だんだんと画像の種類や似たような写真の多さに疲れを覚えてしまった。
さらに使いこなしてしまえばPinterestは簡単なのだが、登録から、写真を自分のボードに「ピン」し、また自分が写真を投稿することになれるまでに若干の複雑さを伴う。学生の利用者の高いSNSで「Twitter」が人気なのは、その手軽さに比重が置かれているからではないだろうか。
しかしPinterestを利用していると、多くのことに気づくことが出来る。たとえ自分の興味のある画像を集めていたとしても、そこからさらに派生して見つかる写真から、これって今まで興味なかったがよく見るとおもしろそうだな。世の中のサービスやプロダクトとしてこんなのもあるのだ!と気づきを得ることが出来き、ユーザーの興味の拡大と共に企業のサービス認知を向上させることが出来る。

使いこなせば、企業とユーザー、両方にメリットがあるこのアプリケーション。アメリカのように市場を拡大するためには、日本女性にPinterestの魅力を伝える戦略が今後必要になってくるのではないでしょうか?


「数値・データ引用元」
With 100M users, Pinterest’s ‘promoted pins’ just became a lot more attractive to advertisers
Leaked Pinterest Documents Show Revenue, Growth Forecasts
【大学生のSNS活用調査】

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2016.01.28 | 一般
1月25日に青山から渋谷へと拠点を移し、新たな環境でのスタートを切りました。


渋谷区役所に近い新オフィスからは、渋谷のビル群から代々木公園の緑、そして箱根の山々まで一望でき、変わりゆく季節を感じながら仕事ができる環境です。

そして、新オフィスのコンセプトは「Experience」。

ルグランのスタッフはフルタイム、パートタイム、そしてインターンまで、ワークスタイルは様々。また、クライアントとの打合せも、コンセプト作りからデータ分析までテーマは多岐にわたります。
新オフィスには、たとえ目的は違っても、ここで時間を過ごす皆さんが、いつでも良い「Experience(経験)」ができるような工夫とこだわりが随所に盛り込まれています。

2016年、ルグランはこのオフィスから、よりクリエイティブなビジネスを創出していきます。ご期待ください。

近々、新オフィスでのイベントも企画進行中ですので、お楽しみに!

■新オフィス住所
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町2-1-13F
■TEL/FAX
TEL:03-6416-9845/FAX:03-6416-9846

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2015.12.24 | コラム
今年も残すところ、あとわずかとなりましたが、皆さまにとっては、2015年は良い一年となりましたでしょうか?

2015年、ルグランは”experience first.”を旗印に、LAに開設したデザインセンターと共に、最良のユーザーエクスペリエンス(UX)を提供するためには何が必要か?という視点から、ウェブサイトやモバイルアプリやサービスなどのユーザーエクスペリエンスの設計・デザインを積極的に手がけてきました。

また、12月のアドテック東京では、建設業界のイメージアップを目的とした、一連のキャンペーン・企画についてもお披露目を行うなど、クリエイティブエージェンシーとしても本格的に活動を始めた1年となりました。
 
おかげさまで、ルグランは、2016年で創業10周年を迎えます。
 
これからも、『データドリブン、なのにクリエイティブ』を合言葉に、クライアントのみなさまの課題解決をお手伝いするクリエイティブ・パフォーマンス・エージェンシーとして、2016年も全力で駆け抜けたいと思います。
 
2016年が皆さまにとって実りの多い一年になりますよう、心からお祈り申し上げます。

Merry Christmas & Happy New Year!

株式会社ルグラン スタッフ一同

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2015.12.17 | セミナー
盛況のうちに幕を閉じたアドテック東京・ルグランルーム。本ブログでは、前回に続き、2日目のセッションについてレポートします。




1→10 HOLDINGS 最高執行責任者/クリエイティブ・ディレクター 小川丈人氏

ブランドコミュニケーションの新潮流~Cannes Lions 2015より学ぶ~

ルグランルーム 2日目の最初は、2014年に、自らもカンヌライオンズ(Lions Health)でブロンズを受賞した小川氏が登壇。今年のカンヌライオンズで、小川氏が参加したセミナーや、注目された受賞作などを振り返りながら、ブランドコミュニケーションの最新のトレンドについてお話を頂きました。中でも、賛否が分かれそうなテーマについて、ブランド側が、あえて問題提起をすることで、多くの人々を議論に巻き込むという手法については、ともすると無難な方向に走りがちな、我が国のマーケターに、新たな視座を与えるものであったと思います。

日本アイ・ビー・エム株式会社 デジタル・セールス事業 新規ビジネス開発担当主任 佐藤良氏
“個”客マーケティングへつなげる高度解析の必要性

多くの企業の「データ分析の現場」に立ち会う機会の多い佐藤氏。膨大なデータを集めてはみたものの、意味のある分析ができていないケースも多いと警鐘を鳴らします。近年話題の「オムニチャネル」も、ネットとリアルの間でデータが統合できていないために、ネットとリアルの間を自由に往来する消費者の行動に分析側がついていけないことも多いとか。我が国でも、データドリブンマーケティングが浸透するためには、データ分析に必要な素養を持つ人材の育成や採用、更には、彼らをサポートするインフラ作りに適切な投資をする、という経営層の意識改革もまだまだ必要となりそうです。

朝日インタラクティブ株式会社 CNET Japan編集長 別井貴志氏
CNET編集長が語る、ITで変わるこれからのエデュケーション~スマートネイティブが見てる世界とは?~

CNET Japanの編集長として、日頃から、様々な技術の進歩や変化が、人々の生活にもたらす影響についてウォッチしている別井氏。ルグランルームでは、今の中高生を中心とした「スマホネイティブ世代」に特有の行動様式についてお話を頂きました。特に、「スマホサイト以外で買い物ができない高校生」「クリックやドラッグアンドドロップはもはや死語」という話は、参加者はもとより、今回のルグランルーム実況ツイートの中でも最も多くRTされるなど、多くの関心を集めました。あと数年で消費市場の担い手として世に出て来る彼らの生態をきちんと理解しておくことは、「次世代マーケティング」で成功を収めるためのカギになりそうです。

Sharethrough Inc. 日本市場ビジネス代表 高広伯彦氏
コンテンツを広告化し、媒体・広告主・ユーザーの三方良しを目指す


ルグランルームの最後に登壇頂いた高広氏には、ネイティブ広告の配信で急成長している米国Sharethrough社の日本代表というお立場から、ネイティブ広告の仕組みや我が国の現状についてお話を頂きました。まずは「ネイティブ」という英語は、「エイリアン=外来生物」の反対語なのだという説明から。そして”Form”と”Function”の両面において、配信先となる媒体のコンテンツと同化・一体化していることがネイティブ広告の条件であり、マーケターは、ユーザーのコンテンツ体験をできるだけ阻害しない形で広告を配信することが、中長期的には、媒体や広告主の利益にも叶うということを理解すべきと強調。最後は、オーバーチュア・アドワーズそれぞれの立ち上げに携わった、弊社代表 泉と高広氏との間で、検索連動型広告も「検索結果としても成立する広告」を目指したという点で、ネイティブ広告に共通する点が多く、実際、Sharethrough社にはGoogleでアドワーズのビジネスに携わった人も多く参画している、といった話など、予定時間を超えて、興味深いディスカッションが行われました。

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