7月も後半となり、お子様がいらっしゃるご家庭では、楽しくも忙しくもある夏休みを過ごされているのではないでしょうか。
我が家も、5歳の元気有り余るの息子と、夏休みならではの1日かけての遠出をして楽しんでいます。
1日中出かけていると、外で昼食をとることになり、外食の機会が増えます。
今回は、外食でのアレルギー対応について、UI/UXの視点からお話します。
友人とファミリーレストランに行った時の話です。
5歳の息子には卵アレルギーがあるため、卵を食べることができません。
外食に行く際には、事前にホームページを確認したり、お店に電話で問い合わせをしたりして、息子が食べられる「卵の入っていないメニュー」があるかを確認します。
行こうと思っているファミリーレストランで息子が好んで食べそうな「ポテトフライ」についてホームページでアレルギー表を見たところ、下図の通り、「たまごが使われている」表示がされていました。
「今回のポテトフライは卵が入っているので、息子は食べられない」と残念に思いましたが、他に、卵を使用していないメニューがありましたので、そのファミリーレストランに行くことにしました。
ファミリーレストランに到着し、テーブルにあるメニューでポテトフライを見ると、下図の通り、ポテトフライと、ポテトフライとは別のお皿にマヨネーズとケチャップが入っている写真が載っていました。
これまでもポテトフライに卵は使われていることは、稀ですがありましたので、事前に調べた際に、ポテトフライに卵が使われていることに、それほど疑問は持ちませんでした。
しかし、このメニューを見た時に、もしかしたら、ポテトフライ自体には、卵は使われていなくて、別添えのマヨネーズ(卵使用)があるせいで、事前に確認したアレルギー表では、卵は使われているという表示になっているのではないか?と思いました。
さらに、この思いを強くしたのは、ポテトフライが含まれている、以下のメニューには、「卵は使われていない」というアレルギー表示がされていました。
そのため、私は、ポテトフライに卵の表示があるのは、ポテトフライ自体に卵が使われているのではなく、別添えのマヨネーズに卵が使われているから、卵ありの表示になっているのではないか?と、お店の方に確認しました。
しばらく時間が経って、回答をいただくと、やはり、ポテトフライ自体には卵は使われてなく、別添えのマヨネーズがあることで、「卵あり」の表示がされているとのことでした。
つまり卵アレルギーの息子でも、マヨネーズをつけなければ、ポテトフライを食べることができるということです。
息子は、食べられるはずのポテトフライを、「卵が入っているから食べられない」と、必要のない我慢をし、ファミリーレストランで友人と楽しくポテトフライを食べるというUX体験をすることができないところでした。
これは、息子が良いUX体験をできないだけではなく、お店も売りが上がらないという、両
者にとって都合の悪い結果となります。
UXを考えず、アレルギー表示(UI)さえしていればOKという考えでは、このような状況に なってしまうのも理解できます。
今回の件は、UXをまったく考慮していないで作成されたUIの例ではないでしょうか。
UIを考える際には、UXを意識することが重要です。
ルグランでは、ワークショップを通じて、『エクスペリエンスマップ』を作りながら、どうすれば、もっと優れた利用体験を提供できるのかを一緒に考え、最良のUXデザインにつなげるお手伝いをしています。
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