2017.03.02 | UX

最近、私の周囲から「買うものがない」「買いたいものが売っていない」という声が、聞こえてきます。それは、ただ、既に多くのものを所有し、購買意欲が低下している方もいるでしょうが、一概に、そうでもない方が多いように思います。「物を購入する理由がない」… ということのようです。

昨年、ある国民的なグループが、様々な憶測の中、解散という形をとりました。
そんな中、彼らのファンは、彼らに関わる商品を購入し始めました。それは、今はなかなか売れないとされる CD 、乳製品、補助食品、スマホゲーム、お酒、医薬品、雑誌と様々です。これらは、SNSで拡散され、彼らが関わっている間、出演・掲載されている間、購入行為は継続されており、そして、商品の感想と感謝が、共に直接メールや手紙で企業に届けられています。

企業にとって、商品を頻繁に購入し継続的に、手に取ってもらうことを期待します。しかしながら、商品・サービスに、一時的に共感したとしても、それを使い続けるというのは、それらに対して「信頼・愛情・愛着」という顧客の気持ちを持った時に成立すると言われています。これが顧客ロイヤリティと定義されているものです。

上記を、彼らのファンに当てはめると、
これまで約30年近く、彼らが、顧客であるファンに対して、彼らのパフォーマンスを通して「信頼」や「愛情」を感じる姿勢を示し続けてきた結果、ファンは、既に彼らに対して、顧客ロイヤリティの高い集団を形成しています。ここで、既に彼らとファンは、「手をつないだ」状態です。

ファンは、彼らが関わる物・事・サービスに対して、「応援する」姿勢から始まり、そこに、商品満足が加わることとで、周囲に、自分の使用感・使用方法・工夫を加えた体験談を乗せて話します。そして、彼らのファンも、“物を買う”付加価値を見つけました。物を購入する理由が、「信頼・愛情を感じている彼らが、関わるものを応援する=手をつないだままでいたい」ということです。そして今、「スマノミクス」として、マスコミにも、徐々に認識されているようです。その輪は、少しずつSNSで広まっているようにも感じられます。
直ぐに結果が出ないものも、継続して顧客の信頼・愛情・愛着を得られることで、関わるものには波及して影響を得られることは、スマノミクスが証明しています。

このスマノミクスの一例からわかるように、購買力や波及力といった面で、顧客ロイヤリティが高い人たちが社会や企業に与えるインパクトは絶大であり、ロイヤリティを高めるためにはUXの最大化が必要不可欠です。利用者にとって信頼や愛情を持てる、適切なエクスペリエンスを、自社サービスやWeb サイトを通して提供していくことが、顧客ロイヤリティの向上につながるのではないでしょうか。

ルグランでは UXの最大化をお手伝いしておりますので、何かお困りのことがありましたら、遠慮なくお問い合わせ下さい。



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