2017.05.24 | コラム

近年CDが売れないと言われ続けていますが、みなさんは普段どれくらいの頻度でCDを購入していますか?今はPCやスマートフォンで、YouTube等の動画サイトで音楽を視聴できるのでCDを購入しない、という人も多いと思います。あるいは、CDではなく、iTunesからデータで購入、レンタルで済ます、友人から借りるという人もいるでしょう。

(図:CDの生産数と売り上げ)

このように音楽を聴く方法が多様化する中で、SNS上ではこのような投稿を目にすることがあります。

「大好きなバンドのCDも買わないの?それって本当にファンなの?」
「応援しているならCDを買おう!」

売れないのは買い手のせい?売り手のせい?
私は好きなアーティストの気に入ったCDはいつも購入しているので、気持ちはわかります。ですが、こういった「好きなら買うのが当たり前だよね?」というスタンスについては賛成できません。どんな事情があるにせよ、売れないことを買い手のせいにしていては何も始まらないからです。冒頭で書いた通り、スマートフォンの普及により、手元でいつでも動画サイトで音楽が楽しめるようになったことや、音楽のデジタル化によって、音楽を取り巻く事情は変化していきます。だからこそ、時代に合った方法で、自分たちのコンテンツを世界に届け、買いたいと思ってもらう工夫が必要ではないでしょうか?

プロモーションにいくらかけるのか?
例えばクラムボンというアーティストは2015年にメジャーレーベルから離脱しました。メジャーレーベルと契約するとバンドの広告や宣伝、CDの流通、レコーディングのサポートなど、アーティストの活動を幅広く支援してくれる反面、CDが売れてもアーティストに入ってくる金額には限りがあるようです。しかし、クラムボンには長年の活動の中で築いたコネクションがあり、宣伝や流通はメジャーレーベルほどの規模ではないにしろ、自分達で行うことが出来るので、レーベルから離れた方が自分たちのファンにより安い価格でより良い作品を届けられると考えたわけです。
メジャーレーベルの大きな恩恵であるプロモーションの主な役割は新規顧客の獲得です。その費用対効果が悪くなっている中、既にロイヤリティの高い顧客を獲得しているクラムボンはより自分たちに合った規模のプロモーションにシフトしました。

方法は様々
他にもJustin BieberがSNSでシェアしたことで大ブレイクしたピコ太郎や、YouTubeにアップロードしたパフォーマンスが話題を呼びデビューにつながったJacob Collierなど、SNSが身近にある時代だからこそできる方法で売れたアーティストもいます。AKBグループはCDに握手券や投票券などの付加価値をつけて売り上げを伸ばしています。良いものを作っただけでは売れなくなってきているのは音楽も同じで、どうやって売るのかということを蔑ろにしていては時代に取り残されてしまいます。

ルグランでは、サービスや商品の認知を上げるための施策をUX(ユーザーエクスペリエンス)を起点に立案しています。消費者のニーズにあった施策について、私達と一緒に考えてみませんか?



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