2018.12.03 | UX

先日、The Interaction Design Foundationに、ユーザー調査の結果を基にペルソナを作成する際に意識するポイントが掲載されてました。有益な情報ですので、ご紹介したいと思います。

記事では、ペルソナ作りの起点はユーザー調査であり、ユーザーの社会的・文化的背景、心理的特性、不満や目標を収集することで、ユーザーに関する大まかな情報を得ることができるが、それだけでは不十分であると指摘しています。収集したユーザーデータにフィクションを加味することで、生き生きとしたペルソナを作り上げることができるそうです。それでは、どのような点をを踏まえながら、ペルソナを作成すると生き生きとしたペルソナが生まれるのでしょうか?Nielsen Norman GroupのUXスペシャリストのAurora Harley氏が挙げたポイントは以下の6つです。

1.名前、年齢、性別、およびペルソナのイメージ、可能であればその人物の状況を説明する背景。

2.ペルソナの職業、またはペルソナが自身の生活に関連性がある事柄を示すキャッチコピー。

3.開発しようとしている製品またはサービスの分野におけるペルソナの経験と関連スキル。

4.ペルソナの製品やサービスとの関わり方を示す背景。(関わり方の例:使用の自主性、使用頻度、推奨デバイス)

5.製品やサービスを使用する際に持つであろうペルソナの目標、態度、懸念。

6.デザインしている製品、またはサービスに対するペルソナの態度を表す引用、または簡単なシナリオ。 すでにペルソナが既存の製品やサービスを使用していてニーズが満たされている場合は、ここでその使用方法を説明する。

ペルソナのサンプルとして、FlavourCrusaderという料理と食材に関する情報を発信するアプリの開発の際に、使用したペルソナのプロフィールが紹介されています。上記のポイントがどのように活かされているか、一部抜粋してみました。

Author/Copyright holder: Zumio. Copyright terms and license: CC BY-NC-SA 3.0


1.名前、年齢、性別、イメージ、状況

レイチェル、28歳、女性、大卒、事実婚、若干の失読症。

2.職業、キャッチコピー

仕事は政策アドバイザー。彼女の生活の中心は食。食の事を常に話しているか、考えている。

3.経験、関連スキル

食材は市場で購入。食に関する経験値は高め。一日のネット使用時間は5~6時間で、デスクトップとiPhoneを使う。

4.製品との関わり方

アプリのリファラーはツイッター、タッチポイントはiTunesページ。旬の食材やそれらの調理法をアプリで調べ、自らのレシピをシェア。

5.目標、態度、懸念

調理方法や食への理解を深める事が目標、周りの友人が食に興味がないのが悩み。

6.態度を表す引用、または簡単なシナリオ

週末の彼女は午前には市場に行き、午後に食材を調理し、友人を招き夕食を振舞います。友人たちは彼女が食の話ばかりするのであきれている。そのため、ブログやツイッターを通じて、同じ興味を持つ人々と関わる事を嬉しく感じる。食材を生かしたシンプルなレシピを好む。スーパーの青果物は質が低いと感じている。


レイチェルさんという人物が本当に実在するのではないか、と感じるリアリティのあるペルソナですね。

ルグランでもUXデザインにおいて、ペルソナ作りのプロセスを行っています。最良のUXをデザインすることで、クライアントの課題の解決に貢献したいと考えております。お気軽にご相談下さい。



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