2018.06.08 | ビッグデータ

ルグランでは2012年からAKB選抜総選挙の結果を、Twitterやブログ、掲示板などへの書き込み・クチコミを集めたソーシャルデータから予測するという試みを続けています。

また、今年は、新たな取組として、IBM社のAIプラットフォームを活用し、ソーシャルメディアの書込内容にも言語解析を加え、各メンバーのファンの性格を分析し、順位の予測モデルに反映させています。

以下、今年のAKB選抜総選挙の予測結果、ならびに分析方法の概要についてご紹介します。

2018年AKB48選抜総選挙 ルグラン予測結果

今年の予測のハイライト
・ 昨年1位を争った指原莉乃と渡部麻友が不在であり、昨年3位の松井珠理奈と4位の宮脇咲良が今年の1位争いをすると見られる。ルグランの予測では宮脇咲良が1位を獲得。
・ 昨年に続き速報1位の荻野由佳は、目標である10位にわずかに届かず12位と予測される。
・ 一方で横山由依は目標通り3位と予測される。

順位・得票数分析手法
重回帰分析を用いた予測モデルの作成にあたり、2015年~2017年に上位80位内にランクインしたメンバーにおいて以下のデータを収集・分析しました。

・得票数
・各メディアにおける総クチコミ件数(Twitter、ブログ、2ちゃんねる)
・各メンバーのクチコミ内容からファンの性格・個性を指標化したデータ

クチコミ件数の集計には、今回も、株式会社ホットリンクが提供するクチコミ@係長を使用しました。

また、各メンバーのファンの性格分析においては、IBM社が提供するAIプラットフォームの言語解析機能を活用し、ソーシャルメディア上に書き込まれた内容を分析することで、「BIG5」と呼ばれる性格・個性を表す5つの要素(協調性、誠実性、知的好奇心、外向性、感情起伏)を数値化したデータを使用しています。

予測モデルについて
最終的に採用された分析モデルにおいては、ブログのクチコミ件数が順位に大きく影響するということがわかりました。

また、BIG5の中ではファンの「誠実性」の高さが最も順位に影響を与える一方、「感情起伏」の高さは順位にあまり影響しないという結果が出ました。

ちなみに、今回分析と予測を行った担当者は、AKBグループに関する知識はほとんどありせん。もちろん事前に多少の調査は行いましたが、各メンバーの動向や人気・評判を肌感覚で理解しているわけではなく、メンバーの名前を見ても顔がほとんど浮かんできません。それでも、クチコミデータという1つのデータに対して、色々な分析や考察を加えることで、各メンバーの人気を推し量るということも可能になります。

ルグランでは、ウェブサイトやアプリのUX/UIデザインや、広告・コンテンツマーケティングなどを活用した集客施策など、クライアント様が、マーケティング上の課題を解決するためのお手伝いをしています。

多くの情報や商品・サービスが溢れる今日、大切なことは、人々に必要とされる情報や商品・ソリューションを、最適な相手に、最適なタイミングで提供することです。そのためには、様々なデータから、人々の興味や関心、ニーズや課題を把握・分析するという「顧客理解」が不可欠となります。

AKB総選挙の結果を予測するという試みは、一見、マーケティングとは無関係に見えるかもしれません。しかし、クチコミデータという一つのデータを手がかりに、ファンの気持ちを理解し、彼らの投票行動を予測するという試みは、マーケティングの現場で求められる「顧客理解」のプロセスと共通するところが多々あります。

ルグランでは、今後も、「データドリブン、だけどクリエイティブ」を合言葉に、データの収集・分析にもとづく、最適なマーケティング施策の企画・立案・実施のお手伝いをして参ります。



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