2019.03.25 | コラム

カリフォルニア州サンフランシスコで2019年3月18〜22日にかけて、ゲーム開発者向け会議「Game Developers Conference 2019」が開催されました。そこでGoogleがとんでもないサービスを発表しました。そのサービスとは、ストリーミングゲームサービス「STADIA(スタディア)」です。

STADIAはゲームソフトのみならず、ゲーム機までクラウド上に組み込んでしまうサービスです。これが実用化されればPlayStation4やNintendo Switchのような「ゲーム機」という概念そのものがなくなります。STADIAを使えばPCやスマホを持っているだけで気軽にゲームがプレイできる時代がやってくるのです。

普段あまりゲームをプレイしない人からすれば、「PCやスマホでゲームができることに変わりはないのだから、何がそんなにすごいの?」と思われるかもしれません。しかし、STADIAはこれまでのゲーム業界を根本的に覆す構造をしています。

STADIAの最も注目すべき点はプラットフォームがクラウド上に存在するということです。通常、ゲームをプレイする際にはプラットフォームが必要です。家庭用ゲーム機ならPlayStation4やNintendo Switch、PCやスマホならアプリケーションがそれに当たります。そのプラットフォームとゲームソフトを全てGoogleのウェブブラウザ「Chrome」で利用できるというのだから驚きです。ここまで話せば普段あまりゲームをプレイしない方でも、いかにSTADIAのサービスがこれまでのゲームと異なるかということをお分かり頂けたと思います。

今回はホットリンク社のソーシャルリスニングツール、クチコミ@係長を利用してSTADIAに関するユーザーの声を探ってみました。

普段ゲームをプレイするユーザーからはやはり驚きの声が多かったです。次世代ゲーム機どころか、ゲーム機そのものがなくなってしまうのですから無理もありません。一方でこれまでプラットフォームを提供してきたソニーや任天堂を心配する声も。

GoogleがSTADIAを発表してから実際にソニーと任天堂の株価は大幅に下落しています。ゲーム業界の破壊神あるいは革命ともいえるSTADIA。これまでゲーム業界を牽引してきた大手企業といえどもSTADIAの存在は決して無視できないでしょう。

ちなみにゲームソフトをクラウド上でプレイするというサービスは既に他社で実施されています。ソニーのPlayStation NOWなどのように、ゲームソフトのみがクラウド上にあって、PlayStationのようなプラットフォームを通じてプレイするというサービスはありました。しかしプレイ中の遅延問題などもあり、なかなかユーザー数が伸びていないのが現状です。実際にプレイした際にどれだけ遅延なくスムーズにプレイできるかという点がSTADIAの今後の課題になりそうです。

これまで様々な既存のビジネスモデルを破壊し変革を起こしてきたGoogle。今後のSTADIAの実用化に注目していきたいところです。

ルグランでは、消費者や顧客の行動データの一つとして、クチコミデータも積極的に活用しています。UXデザインやマーケティング戦略の企画・立案、キャンペーンの効果検証にあたり、消費者・顧客のインサイトを定量的・定性的に把握したいといったニーズをお持ちの方は、ぜひ、一度、ルグランにご相談ください。



Back to Blog Top