2019.09.09 | イベント

2019年9月2日に東京・渋谷にて、気象データを活用したビジネス・サービスの最新事例や気象データの可能性を共有する場として、Weather Driven Marketing Summit(ウェザードリブンマーケティングサミット:WDMS)を開催致しました。WDMSは、2018年より弊社が主催となり開催しているビジネスサミットです。 先週より、第2回Weather Driven Marketing Summitの開催報告をお届けしています。

開催報告Vol.1はこちら

開催報告Vol.3はこちら

さて、開催報告Vol.2の今回は、春秋航空日本さまとTSUNAGU・パートナーズの相澤氏の講演についてお届けしたいと思います。

春秋航空日本株式会社様

春秋航空日本株式会社は、中国の大手LCCであり、年々成長を続けている航空会社です。

春秋航空日本さまは、すでにTNQLを活用した天候ドリブンマーケティングをビジネスに取り入れており、どのように実装していて、どのような効果が出てきているのか、また今後の展望などについてお話いただきました。

もともとデータ分析〜マーケティングに反映させるデータドリブンマーケティングを社内でも実践しており、データ活用の重要性を考えていた中で、天気との相関性も高い自社のビジネスにおいて、気象データの活用も考えていたとのことで、実際に導入が決まりました。

<実際の導入画面> 

まだ導入からの期間が短いですが、導入後は

・平均ページ閲覧時間が全サイト平均1分15秒に対し、1分40秒

・平均ページ離脱率が全サイト平均37%に対し、25%

と効果を見せはじめています。

今後は、航空券予約者の搭乗日に天気情報をPUSH通知したり、海外の就航地である中国の天気情報と天気にあった服装をリコメンドすることも考えています。

その他も、現地の過去の天気情報を見せることで、少し先の日程でもどれくらいの天気でどのような服装をすれば良いかなどが見れるようにするなど、まだまだ気象情報を活用した施策が考えられます。

弊社でも春秋航空さまのビジネス貢献に向けて、最大限のサポートをしていきたいと思います。

【TSUNAGU・パートナーズ代表取締役 相澤利彦氏】

続いての講演報告は、TSUNAGU・パートナーズの代表であり、元am/pmジャパン代表取締役、グロービス経営大学院の教授を務める相澤氏です。

相澤氏からは、気象情報も然り、データを活用したマイクロ(モーメント)マーケティングについてご講演いただきました。

マイクロ(モーメント)マーケティングとは、データを活用したマーケティングの最たる形の一つではないでしょうか?

ビジネス情報紙などでも紹介されている事例なのでご存知の方もいるかもしれませんが、イタリアの自動車メーカーであるアルファロメオが中国市場に参入する際に最初に350台の車を用意しました。そこでアリババグループが運営する世界最大のネットモールである「Tモール」で販売するにあたり、Tモールの顧客情報からアルファロメオを購入しそうな人に向けて販売開始のDMを送付するなどのマーケティングを実施したところ、なんと33秒で350台が完売した事例があります。

アリババグループはリアル店舗・ネットモール・動画サービス・ファイナンスなどの自グループが所有する様々なサービスの顧客情報を活用することで、マイクロ(モーメント)マーケティングを実施しています。

これはつまり、「発売前から誰が買うのか分かっている」状態の実現ができるようになります。

また2001年から2017年の変化として、企業の時価総額世界トップ10のお話がありました。そのトップ10の変化で大きく違う点は2つあり、1つは時価総額の絶対値の大きさが2倍になっているということです。

また、2001年の時点ではB to B企業がトップ10のうち5つを占めていました。ところが、2017年になるとトップ10のうち7社がB to C企業となっています。それは、ネットとデジタル技術を活用することで、昔は不可能だったカスタマーダイレクトの実現に大きく起因すると考えられます。その他にも、世界40位にいる世界最大の保険会社「平安(ピンアン)保険」のマイクロ(モーメント)マーケティングの事例などもご紹介していただきました。

また、OmO(=Online merges Offline)と言う言葉も最近よく耳にするようになりましたが、テクノロジーの進化によりオンラインとオフラインの垣根がどんどんなくなっている事例をご紹介いただきまいた。

AmazonやAppleなどの世界的大企業も現在はVR/AR事業などに多額の資金を投資しています。

それは、これからの時代はオンラインもオフラインも関係ない時代がやってくると言われています。例えば、VR/AR技術が進むと、今はリアル店舗とネット店舗が分かれているものが、その垣根が一気になくなります。まるでSFの世界だと思うかもしれませんが、スマートフォンも登場後わずか11年でこれだけ浸透しています。

最後に馬車と車の事例をご紹介いただきましたが、T型フォードという車が発売されたのが1908年です。1910年になっても世界の先進地であるNYでさえ、採用している人は全然いませんでした。ところが、1913年になるとほとんどの人がすでに馬車には乗らずにT型フォードに乗っている時代がきます。

その間わずか3年です。

このように世の中にはすでに存在しているが、浸透していないイノベーション技術があります。そして世界が変わる時は一夜にして変わります。テクノロジーの進化が早い現代において、ビジネスの世界も時代に乗り遅れず、常に変わり続けていく必要があると再認識する講演となりました。

内容が濃く、まだまだお伝えしたいことはございますが、やはりデータの活用であったり、テクノロジーの活用というのは、ビジネスの面では欠かせなくなる時代が到来しています。

弊社では、そのようなお悩みに対して、解決策を一緒に考え、実現するお手伝いをしています。

ぜひお気軽にお問い合わせください!イノベーションはすぐそこです!

次週は、弊社代表の泉の講演とトークセッションの様子をお届けします。ぜひお楽しみに!



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