2019.12.13 | ビッグデータ

先日、平成を風靡した女性歌手・浜崎あゆみさんの今年のカウントダウンライヴで、チケット販売にあたり、「ダイナミックプライシング」という新たなシステムが導入されることが発表されました。(参考:PR Times「国内アーティスト初採用!ダイナミックプライシングによる浜崎あゆみカウントダウンライヴ開催決定」)

ダイナミックプライシングとは、「AI技術を活用し、チケット購入時期、過去の販売実績、天候等に関するビッグデータを最大限活用することで、需給に応じてチケットの価格をリアルタイムに変動させる仕組み」のことです。(引用:ヤフーチケット「ayumi hamasaki COUNTdOWN LIVE2019-2020 ~Promised Land ~ 」)

この仕組みは身近なところでは航空券やホテルの販売で導入されています。
またイベントのチケット販売においては、既にサッカーのJリーグで導入されています。

チケット販売にダイナミックプライシングを導入することによるメリットは以下のようなものが挙げられます。

<ダイナミックプライシング導入のメリット>

■適正価格でチケットを販売することで、高額転売の抑止効果を見込める

■運営側は従来、転売業者に搾取されていた利益を得られる

■消費者は従来の定価より安い値段で買える場合がある

人気アーティストである嵐のライブで顔写真の登録が必要になった例に見られるように、近年、チケットの高額転売が問題視されてきました。その為、運営側にとってダイナミックプライシングの導入のメリットは大きいと考えられます。

他方でSNS上では、消費者から様々な意見が挙げられています。

肯定的な意見としては、お金を払えばよい席を買えるという点や、転売防止対策を図った点、また新たな仕組みの導入に踏み切った点を評価するものが中心となっています。

一方で否定的な意見としては、ダイナミックプライシングという新たな仕組みが単純によく分からないというものや、AIが価格を決めることへの不信感が挙がっています。

筆者が最初に「ダイナミックプライシングが導入される」とニュースで目にした時も、「なんだかよく分からない」というのが正直な感想でした。

また、「ビッグデータを活用してAI技術が価格を決める」ということに関しても、AIやビッグデータについての知識が無ければ、理解が難しいのではないでしょうか。

多くの場面でビッグデータが活用されている今日ですが、この事例にみられるように、導入する場面によっては、未だに消費者の不信感が生まれてしまうと考えられます。

消費者の生活に浸透すること無しには、せっかくのビッグデータ活用も無意味に終わってしまうため、「消費者の生活に浸透するビッグデータ活用とは」を考え抜く必要があると考えます。

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