2020.07.14 | イベント

昨日7/13(月)に開催した、第3回ルグランモーニングセミナー『コロナ時代におけるCXの重要性 〜マーケティング視点からのカスタマーサービス〜』のレポートをお届けします。

今回は、クラウドベースのカスタマーサービスソリューションをグローバルに展開するZendesk Japanのマーケティングシニアマネージャー平井千晶氏をゲストにお迎えし、急速にオンライン化が進むコロナ時代のカスタマーエクスペリエンス(CX)や、マーケティング視点でのカスタマーサポートの重要性・可能性について、データも交えながら、お話をいただきました。


Zendesk ウェブサイトより

まずはZendeskの社名の由来から。

禅(Zen)のごとく落ち着いた気持ちで顧客対応ができるソリューションを提供したい、と木の机(Desk)で話す若者たちによって設立された会社ということで、Zendeskという社名になったそうです。2007年にデンマークで設立された後、現在では、世界に17の拠点を持ち、Zendeskのソリューションを利用する企業は全世界で約16万社へと急速な成長と遂げています。

日本でも約3,000社に導入されていますが、こうした成長の背景には、消費者の体験や意見がSNSによって早く、広く共有されるようになり、カスタマーサービスの重要性が多くの企業に認識されるようになったという変化があるようです。

実際、企業に対してポジティブな意見やコメントをする人は、中立的な人達に比べて1.5倍も多く購入するとか、新規顧客獲得のために要するコストは、既存顧客のリテンションコストの6-7倍という調査データもあり、より良いカスタマーエクスペリエンス(CX)を提供することが、マーケティングの視点からも大変重要なテーマになっていることがわかります。

特に、近年、サブスクリプション型のサービスが広く普及する中、カスタマーサポートに寄せられたお客様からの声に迅速かつ柔軟に対応しながら、より良いCXを提供し続け、利用客をリピート・定着させることは、経営的にも重要な課題になっているということです。

次に、約2万3千社のベンチマークデータから、新型コロナウィルスの感染拡大によるカスタマーサポートへの影響についてもお話しいただきました。昨年と比較すると、世界的に、カスタマーサポートへの問い合わせ件数は増加する傾向にありますが、FAQやヘルプページなど、ユーザーの自己解決をサポートするコンテンツを用意している企業においては、問い合わせ件数が抑制される傾向があるようです。

また、カスタマーサポートのオペレーション自体をリモートワーク化したことで、電話での問い合わせに対応できなくなったり、回答や対応に、従来よりも長い時間を要するケースも増えています。このような場合、顧客は、メールやメッセージングアプリやチャットなど、様々なルートで問い合わせをしてくることが想定されます。

新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、カスタマーサポートにおいても、リモート体制が「ニューノーマル」となる中、自己解決の手段としてのFAQやヘルプページの充実や、複数のチャネルから寄せられる問い合わせにもスムーズに対応できるシステムや体制の構築が、顧客満足度の向上、そして企業の持続的な成長のためにも重要な要素になりそうです。

平井氏の講演に続いて、弊社代表・山辺との間で行われたトークセッションにおいては、最近、注目を浴びている新興ファッションブランドNINI LOTAN を例に、このブランドがZendeskのソリューションを活用し、複数のチャネルから寄せられた質問や問い合わせに、どのようにスムーズに対応しているのか、それによって、どのようなショッピング体験が提供されたのかについて、実際の利用体験も交えながらディスカッションを行い、セミナーは終了しました。

最後に、次回第4回ルグランモーニングセミナーのご案内です。

次回は7/17(金)の午前8時から、ITコンサルタント・システムエンジニアでありながら、UX/UIにも精通し「UX虎の巻-ユーザー満足度を向上する設計開発テクニック」などの著書もある、坂東技術士事務所の代表 坂東 大輔氏をお招きし、ユーザー視点に立ったサービスやシステム開発の進め方について、具体的な事例を踏まえながら解説頂きます。次回も参加費は無料となりますので、ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

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