2021.10.29 | コラム

新型コロナウィルスの流行以降浸透してきたと感じるサービスの一つに、無人の自動レジがあります。もともとスーパーなどで見かける機会自体はありましたが、様々な店舗での感染症対策が進むにつれて、特にコンビニにおいて自動レジを導入する店舗が増えています。不特定多数の人が同じ画面を触ることにはなりますが、消毒用のアルコールがどこでも設置されている環境を考えると、対面でのコミュニケーションを減らすことによる感染リスク軽減の効果はあるのではないでしょうか。

このコンセプトを更に進化させてハイネケンがオーストラリアで期間限定オープンしたのが「Zer0.0 Contact Bar」。もともとコロナと自粛の影響で売り上げが下がっていた上に、オーストラリアでは「Dry July」と呼ばれる期間があります。Dry July Foundationというチャリティー団体が行っているこの活動では、賛同する人が一か月間禁酒して自身の飲酒習慣を見直すきっかけにもなっています。この期間に合わせ、ハイネケンは自分達のアルコールフリー飲料である「Heineken Zer0.0」をPRするための施策として「他人との接触ゼロ・アルコールもゼロ」を実現する無人のバーをオープンしました。

 

この無人バーでは入店した人を感知すると2本のロボットアームがアルコールフリーのハイネケンを振舞ってくれるようになっています。一切他人と接触することなく提供されたビールを楽しむことができ、感染症対策と禁酒期間という二つのニーズを合わせた施策でした。 日本ではアサヒ飲料が毎年3月28日に「三ツ矢の日」として社員が店頭で推奨販売を行っており、2021年は感染症対策のために遠隔での接客を実施しています。

 

モニター越しに話しかけることでオペレーターが接客を行うため、一切接触することなく店頭での販売促進を行うことができます。この推奨販売は全国の大型店舗で実施され、日本プロモーショナル・マーケティング協会が実施する「JPM POPクリエイティブ・アワード」にて最高賞の経済産業大臣賞を受賞しました。 感染症対策としてなるべく人と接触しないように無人化・自動化が進んでいく一方で、ECの世界では店舗をVRで再現しその中で普段と同じような買い物体験をしてもらうという取り組みを実験的に行っている事例もあります。実店舗でも、業種によっては接客の無人化ではなくリモート化が進むのかもしれません。

ルグランでは「データドリヴン、なのにクリエイティブ」をテーマにマーケティングのお手伝いをしています。自社の認知拡大のための施策でお悩みなら、是非ご相談ください。



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