6月の23・24日、恵比寿に不思議なお店がオープンしました。メニューはフランスパンのみで、料金を支払う必要はありません。その代わりに、注文はフランス語でしか受け付けておらず、上手く言えた人だけがフランスパンを受け取ることができます。
この不思議なパン屋さんは、外国語学習アプリ「Duolingo」のフランス語コースリリースに合わせたPR施策として出店したもの。Duolingoは、日本語対応版では英語はもちろん中国語・韓国語を学べるコースがあり、スマートフォンで手軽に外国語が勉強できるため人気のアプリです。
外国語を学ぶ際、最も大事なのが実践です。実際にその言語を話す人とコミュニケーションをとることで成果を実感できますし、自信にもつながります。新型コロナウィルスの影響で海外に実際に行く機会がなかなか無い今、実践の場を作ることで外国語を学ぶモチベーションにつなげてもらおうという施策でした。ちなみにパンの受け渡しの窓は、新型コロナウィルスの影響でヨーロッパで改めて活用されることとなった「ワインの窓」をモチーフにしており、ヨーロッパの文化を取り入れつつ感染症対策にもなっていました。
Duolingoは世界中でユーザー数が5億人をこえており、世界で最も利用されている言語学習プラットフォームだと言えます。無料で利用できるということも勿論多くの人が使ってみる大きな理由の一つですが、一番のポイントは「語学アプリだけど勉強っぽくない」という点です。
Duolingoのレッスンでは回答を間違えるとライフが減っていく仕組みや、レッスンをクリアすることで経験値がたまり次のレッスンが遊べるようになるなど、ゲームのような感覚で進めていくことができます。また1レッスンごとの内容は短くまとめられており、好きな時に好きなだけ手軽に進めることができます。外国語を覚えたい、喋れるようになりたいという人は大勢いますが、そのために自ら進んで勉強をしたいという人は稀です。Duolingoはそうした層をターゲットに、なるべく手軽に、なるべく楽しく外国語を学べるように作られていることが人気の秘訣というわけです。
Duolingoは2020年の年末に「ゴロゴロ応援キャンペーン」と題した施策も実施しており、その際に「ゴロゴロしながら英語が学べるアプリ」ということを売り文句としています。どうしてもハードルが高くなってしまう外国語学習において、とにかく手軽であることをPR。その後見事にApp Storeの「教育」カテゴリでランキング1位を獲得しており、「ユーザーのハードルととにかく下げる」ことの大切さを学べる事例でした。
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