2016.01.14 | UX
さて、ここからはUXランキング(航空会社編)で評価対象となった航空会社8社について、それぞれ、ルグラン・LAデザインセンターのメンバーによる、評価のポイントや改善点について解説をしていきます。

まずは、8社の中で、最高の評価を獲得したジェットスタージャパンについて解説を始める前に、このランキングの評価基準と配点について、簡単にご説明をしておきます。

<UXランキングの評価基準と配点について>

ルグランでは、ウェブサイトの使い勝手を評価する上で、以下の5つの評価基準を設け、合計100点満点で、各社のサイトを採点・評価をしています。

(1) Accessibility: サイトの読込速度やテキストの読みやすさなど(9点)
(2) Identity: 会社やブランドロゴの使い方、サイトの概要や目的の分かりやすさ(15点)
(3) Navigation: ボタンやリンクの配置や動線設計の分かりやすさ(15点)
(4) Contents: 重要なコンテンツの配置やコピー・色合いの適切さ(18点)
(5) Task-Oriented: 設定された課題の解決をサポートする使いやすさ(43点 → 内、モバイル対応評価分が28点)

これらの基準をもとに、ジェットスタージャパンのサイトが、どのような理由で最高の評価を得たのか、そのポイントを見ていきましょう。

入力フォーム等のインフォメーションアーキテクチャー面には、多少の戸惑いを覚える部分がありましたが、ブランドメッセージの表示は明確で一貫性があり、更には、操作性の良い検索機能など、全体的なユーザビリティー面が高い評価につながりました。

例えば、LCCと呼ばれる格安航空会社の場合、利用する便の日時の選択によって料金が大きく変わることがありますが、ジェットスターのウェブサイトでは、選択した日だけでなく、その前後の旅程の運賃も一覧で見せることで、利用者が「賢い選択」をできるよう手助けをしています。

<おトクな運賃を簡単に選択できるようサポート>

更に、LCCでは、預入荷物の有無や変更の可否など、細かな条件によっても、料金が変わってきますが、ジェットスターのウェブサイトでは、「この料金では何ができる(できない)のか」を分かりやすく表示することで、利用者の誤解や混乱を最小限に留める工夫も見られます。

<料金プラン毎に含まれるサービスを分かりやすく表示>

一方で、サイトのデザインには、少し古くささも感じますが、他社にはないチャットサービスが用意され、また、モバイルサイトのUX/UIについては、全体的にレベルの低い日本の航空業界の中では、最もモバイルに最適化されている点も、相対的に高い評価を得る結果につながりました。



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