2016.06.02 | ビッグデータ
ルグランでは、2012年末に行われた衆議院選挙の際、ソーシャルメディア分析ツール「クチコミ@係長」を開発・提供する株式会社ホットリンクと共同で、ビッグデータを使い、政党に対する評判を可視化する『永田町インデックス』を発表しました。

この『永田町インデックス』は、ホットリンク社が提供する「クチコミ@係長」の分析機能を使い、各政党に関するブログの書き込みのうち、ポジティブもしくはネガティブと判別された書込を合計し、その合計数に対するポジティブな書き込みの割合(=ポジ率)を指標化したものです。

6/1に通常国会が閉幕し、いよいよ3年に1度行われる参議院選挙の選挙戦に突入することから、今回は、主要な政党について、改めて『永田町インデックス』を算出し、各政党に対する評判を、3年前の参議院選挙前と比較してみました。

<主要政党の永田町インデックス>
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前回の参議院選挙は、当時の民主党から自民党への政権交代が行われた2012年12月の衆議院選挙から、約半年後に行われたこともあり、自民党・公明党のスコアが高くなっているのが目立ちます。

それから3年が経ち、両党ともスコア自体は低下しているものの、現在の民進党に比べると、引き続き、高いレベルを保っています。一方、民進党は、3年前は、政権交代直後という、ある意味、「最悪」の状況にあったことを考えると、スコアは改善しても良さそうに思えますが、実際は、3年前よりもさらに低下しています。

維新の会との合流や、党名の変更など、色々と手は尽くしているのでしょうが、抜本的な支持の改善にはつながっていない様子が見てとれます。一方、共産党は、自民党や公明党に匹敵するスコアを維持しており、ネット世論にも『自共対決』と言われる政治状況が投影されているようです。

次に、直近3ヶ月間の自民党に対するスコア変化を見てみましょう。

なお、ブログには、過去数日間のニュースや出来事への反応が書き込まれることも多いことを考慮し、日次の推移を見る場合には、7日間の移動平均を使用しています。

<自民党への評判の推移>
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3月の中旬以降、数値が大きく低下しているのは、自民党が参院選に擁立を検討していたと言われる乙武洋匡さんに関する週刊誌の報道や、自民党議員による相次ぐ「失言」が影響したと思われます。

その後、タレントの壇蜜さんを自民党が擁立するのでは?といった報道をきっかけに、徐々に評判は回復していきましたが、5月に入り、伊勢志摩サミットを契機に、スコアは再び大きく低下しています。

これは、安倍総理が、サミットで『世界経済はリーマンショック級の危機が発生するリスクがある』があると主張したものの、参加国の首脳からは同意が得られず、「サミットを消費税増税延期の口実作りに利用した」などという批判を浴びたことが背景にあると考えられます。

その後も、消費税増税の延期を巡る自民党内の意見対立などの報道を巡り、スコアは低下傾向にありますが、通常国会の閉幕にあたり、安倍総理は、消費税増税は延期するとした上で、来たるべき参院選で、国民の信を問いたいと表明しました。

迎え撃つ野党においては、国民・有権者からの支持が、盛り上がっているとは言いがたい状況ですが、候補者を一本化するなどの共闘態勢で臨む構えを示しています。

果たして、参院選では、どのような審判が下されるのでしょうか?



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