2019.07.20 | UX

日本でウェザー(Weather)というと「天気」「天候」という意味で使われることが多いと思いますが、英語のWeatherという言葉は『(厳しい天候や困難な状況を)乗り越える』という動詞としても使われます。

なので、Weathering With Youというのは『あなたと一緒に厳しい天候や困難な状況を乗り越える』という意味になります。

いきなり何の話をしてるのかって?

これは新海誠監督の新作映画『天気の子』に付けられた英語のサブタイトルなのです。

天候に応じて最適なコーディネートや商品をお薦めする『TNQL(テンキュール)』というサービスを開発し、気象ビジネスに携わるようになった今、新海誠監督が「天気」という素材をどんな物語に仕立てるのだろうかと期待と想像を膨らませながら迎えた公開初日。さっそく、仕事帰りに見にいってきました。

ネタバレになってはいけませんので、映画の内容について書くことは控えますが、この映画を通じて新海監督が伝えようとしたメッセージは『私たち人間に力で天気を変えることはできない。でも、大切な誰かと一緒なら、たとえどんな悪天候でも乗り切ることができる』ということだったんじゃないかな、と感じています。

だから、Weathering With Youという英語のサブタイトルにも、きっとそんなメッセージが込められているのではないかと。

あくまでも個人の感想です。新海監督、違っていたらごめんなさい。

そして、自ら気象ビジネスに関わっている立場としては、どうしても「我田引水」したくなってしまいますが、私たちも、たとえお天気が悪くても、その日一日を、できるだけ快適に過ごせるようなコーディネート選びをサポートしたい、という思いから、TNQLというサービスを開発し、2017年の5月に提供を始めたという経緯にあります。これ、本当です。

そしていまは、百貨店や航空会社などの企業さんに対しても、お客様が、気象条件に合わせて、最適な商品を選んだり、快適な旅行を計画したりすることを可能にするためのツールとして、TNQLの機能をAPI経由で提供しています。

そういえば、新海監督の前々作『言の葉の庭』でも、お天気がストーリーの中心になっていましたね。

この作品では、雨の日だけ、公園で出会う、ある事情を抱えた男女が、だんだんと心惹かれていくのだけれど、梅雨が明け、晴天が続くようになると、晴れやかな天気とは裏腹に、雨の日が待ち遠しくなる。

人の心は天気と繋がっている

本作『天気の子』でも、こんな言葉が出てきました(と思う)が、どうしても天気によって左右されてしまう私たちの気持ちや行動。

お天気を変えることはできませんが、どんなお天気でも、みなさんが、毎日を少しでも快適に、そして楽しく過ごす手助けをする、まさに”Weathering With You”となるようなサービスをこれからも提供できたら良いなぁ、と思っています。

そして、遠くない将来、ぜひ、新海監督と天気のお話ができる機会に恵まれることを願いつつ、これから『天気の子』をご覧になる方々と、この映画のこと、そしてお天気のことについて、お話ができたら嬉しく思います。



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