入社10ヶ月目の新人である私が、本屋さんで平積みされていた「沈黙のWebマーケティング」という本を購入。今回はWebマーケティングについて改めて勉強する機会となったこの本について、ご紹介したいと思います。
本書はウェブライダーさんが制作しているWebコンテンツにエピソードや解説を追記し、2015年に書籍化したものになっています。そして、2020年の秋に時代に合わせて内容を一部改修し、”アップデート・エディション”として発表されたのが、今回私が読んだこの本になります。
「沈黙のWebマーケティング」とはどんな本なのか?
大まかなあらすじとしては、伝説のWebマーケターであるボーン・片桐という主人公が、悪質なSEO会社によって貶められてしまった”オーダー家具の会社”をあらゆる施策を用いて救っていく物語となっています。
この本の中では、SEOの現在の潮流をはじめ、Googleウェブマスターツールの活用術や、Twitterなどの効果的なSNS運用方法など運用に必要な知識、そしてそもそもの“人の心を動かすコンテンツ作り“の考え方が語られています。
さらにその表現方法が特徴的で、漫画的ストーリー展開と会話形式でコミカルにテンポ良く進んでいきます。漫画的な表現が多いため、わかりやすく読みやすいことから「最近Web担当になったが右も左も分からない初心者」や「独学で勉強しながらブログ運営やサイト運営をしている」「既に何となく運営してきたけど思うように成果が出ない」といった人におすすめだろうと感じました。実際に初心者である私も「なるほどなぁ」と納得しながらさくさくと読み進めることができました。
「Webデザインの本質」の中で語られる自分に響いた言葉
とくに「自社の商品をいかに”人を集めるコンテンツ”として表現するか」「わかりやすさを徹底的に意識したコンテンツ作り」というくだりは、日頃バナー制作やWebデザインなどのクリエイティブ系の業務を中心に行なっている私としても、デザイン制作においても共通項が多く、とても考えさせられました。
個人的に響いたのは、Webデザインの本質を説いた項目では主人公のボーンの「言葉をデザインできないWebデザイナーは、Webデザイナーではないと思っている」という台詞でした。デザインというと見栄えばかりに意識を向けがちですが、自社の商品やブランドの魅力を伝えるにはやはり“言語化”が重要だと言うことですね。
しかしそういった論理的なデザインが大事だと頭で理解していても、どうしても自分の美的感覚が許さない(つまりダサいな)と思ってしまうこともあります。そういった時は「論理的に組み立てた後に、感情を演出しよう」とも書き添えられていました。こうして些細な部分まできちんと解説されており、抜かりがないなと感じる本でした。
マーケティングにおける共通項
私は普段、デザインだけでなく趣味で写真撮影を行い本格的な作品作りなどもしているのですが、それらを学ぶ上で「自分の作ったものを人に伝える、伝わるためにはどうするのか」という点で共通項を見つけることが多いです。またこうしてブログの文章を書くということでも、特にSEOを意識したライティングに関しては「人に反応してもらうために」は、やはりある程度決まった仕組みが存在するのだなと感じています。
つまり世の中のある程度のことは「ロジック」でできているのではないか、と感じることが多いのです。そしてそのロジックをうまく使いこなせたら、もう少し効率よく「伝わるコンテンツ」を生み出せるのではないかなぁと思いました。
ロジックといえば、弊社CEOの泉もSEMの本を執筆し、ロジックについて解説しています。2008年発行と言うことで少し前の本にはなりますが、「マーケティングの本質」については変わりませんし、今も読み続けられている良書になります。目にする機会がありましたらぜひご一読ください。
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