2022.03.04 | コラム

先日TVで情報番組を見ていたら、「最近、救急車のサイレン音のドップラー効果が感じられなくなった」という視聴者の声を取り上げていました。

私自身は、サイレン音のドップラー効果について気に留めたことがなかったのですが、その理由は聞けば納得のいく、意外な理由でした。

サイレン音のドップラー効果が感じられなくなった???

ドップラー効果を簡単に説明すると、例えば救急車など、動いている物体の出している音が、その音を聞いている自分の目前を通り過ぎると、音の高さが突然変わって聞こえる現象のことです。

私は、そういえば確かにサイレン音が変わって聞こえるし、あの現象にそんな名称がついていたのを、遠い昔に物理の授業などで聞いた気がするな……と思いながらTVを見ていました。

ところが最近、その効果を感じられなくなった人がいるというのです。

まさか加齢が原因では???という疑問がよぎったりもしましたが、それはそれで少し嫌な結論です(笑)

そこで番組ではサイレンを開発している会社へ赴き、その疑問を投げかけていました。

救急車のサイレン音にはモードチェンジがあった

緊急車両は大きな道路だけでなく、住宅街の狭い道や夜間なども問わずに走行します。

もちろん緊急を知らせる大事な合図なのですが、そのサイレン音が不快だというクレームも少なくないようです。

昨今では在宅が増えて騒音トラブルも増えていると聞きますが、サイレン音も”騒音”の対象になってしまうのでしょうか……。

そういった声から開発が進み、救急車のサイレン音は現在、住宅街走行中に鳴らす「住宅モード」があるそうです。このモードでは音の高さを下げて周波数が調整されたソフトな音質のサイレンが鳴るとのこと。

こういった音質の開発は20年も前から行われているそうですが、こういったところでも世の中の意外なニーズが存在するのだと驚きました。


参考:大阪サイレン【「住宅モード」付きピーポーサイレン】

さて、話は冒頭に戻り、問題のドップラー効果への影響についてです。ドップラー効果を感じないのは、果たしてこのソフトな音質の住宅モードが原因だったのでしょうか。

サイレンを開発している会社によると、残念ながら「音質の変化との関係はない」という結論でした。

ではどういった理由でドップラー効果を感じなくなったのでしょう。

番組では次に音の専門家へ問い合わせていました。

救急車が遅くなっている!?

登場した音の専門家は「救急車の速度が原因ではないか」と言います。

ドップラー効果を感じるのは、音を出している物体の速度が関係しているそうなのです。

つまり、救急車の走行速度が以前より落ちているのではないか?ということなんですね。

救急車は早く走らなければならないイメージでしたので、実際にそんなことがあるのかと半信半疑でしたが、実際に最近の救急車は以前より速度が落ちているそうです。
その理由は主に2つありました。

理由その1
最近の車は遮音性が高くなったため、”サイレンの音がドライバーに聞こえにくくなった”

サイレンが聞こえにくいため道を開ける反応が遅くなり、救急車はその車の合間を縫って走行しなければならないため、必然的に走行速度が遅くなる、ということなのです。

理由その2
救急車内での治療技術が進んだ

医療技術や機器類の進歩で、救急車内での治療が以前に比べて対応できるようになり、そのため急いで走らなくても良くなったそうなのです。

どちらの理由にしても、技術が進んだ結果が、良くも悪くも救急車の走行速度に影響しているんですね。

ちなみに番組では実験を行い、時速40キロで走行する救急車のサイレン音にはドップラー効果を感じたが、時速20キロで走行するサイレン音にはドップラー効果は感じなかったという結論を出していました。

つくづく、加齢が原因でなくて良かったです(笑)

時代や環境、技術の変化で、身近なものが変わっていく。

こうして技術が進んだり、時代や環境が変わったりすることで、サイレン音のような普段はなんの気にも留めないくらい身近なものでも、何かしら変化をしているのだと改めて気づかされました。

ところで私たちに身近な、しかもサイレン音よりもおそらく毎日のように気になるもの、ありますよね?

それは「天気」です。

サイレンの音ですら時代や環境に合わせて変化している世の中ですから、天気に合わせて変化するものがあっても良いですよね。

というわけで、弊社からのご提案です。ぜひ、weathermarketing.netで天気に合わせて、皆様の広告を変化させてみてはいかがでしょうか。

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