2024.10.02 | コラム

こんにちは、インターン生の佐藤です。

皆さんは、心に残っている情景や音はありますか?

例えば、祖父母が住む田舎の家の景色や、大好きなアーティストの楽曲など、その記憶が自分の人生の糧となっているものもあれば、あるいは、小学生の頃にノートの隅に落書きした謎のキャラクターや、意味がわからないのに何故かリフレインするCMソングの一節など、くだらないものこそよく記憶に残ってしまうという経験もあるのではないでしょうか。

広告における訴求ポイントは、なにもわかりやすく表現された言葉だけではありません。今回は、そんな非言語的なアプローチに注目していきたいと思います。

視覚的インパクト

非言語的なアプローチと言えば、まず視覚効果、いわゆる目から入る情報があります。広告デザイン自体は、色彩の組み合わせや視線誘導のテクニックなど論理的な手法がありますが、ここでは発想とインパクトが成功した例をご紹介します。

ドラマ『ミステリと言う勿れ』駅構内プロオーション

作品:ドラマ『ミステリと言う勿れ』(原作:『ミステリと言う勿れ』小学館)
引用元:https://www.advertimes.com/20220128/article375259/

これは2021年4月に行われたドラマ『ミステリと言う勿れ』の宣伝プロモーションのひとつです。見ての通り、アフロヘアが特徴の主人公「久能整」を駅構内の柱で再現しています。この圧倒的な存在感と、作品を知らない人でも思わず目を留めてしまう異様さ、それでいて広告的不快感のない素朴さは、他に類を見ない広告だと言えるのではないでしょうか。

この広告には「絶対見てください!」といった押し売り的側面が全くありません。あるいは、視覚効果うんぬん…といった難しい理論もありません。つまり、この事例から学べることは、直球とも遠回しともいえる、言葉ではない視覚的インパクトが功を奏したということです。発想の勝利ですね。

耳に残る音

CMを見ていると、妙に口ずさみたくなるメロディーやサウンドロゴ(※企業名や商品名をメロディーで定着させるもの)に出会うこともしばしばあると思います。大手家電量販店だけでも、『ビックカメラ』『ヤマダ電機』『ヨドバシカメラ』など、有名なCMソングやサウンドロゴがたくさん。

こういった脳内リフレイン現象は、イヤーワームやホーンティング・メロディーと呼ばれるようですが、いまだにそのメカニズムは解明されていません。しかし、CMソングの制作には実践的なポイントがいくつかあります。

①スタンダードなメロディーに企業名や製品名をのせない

心地よく過ぎてしまうだけでは名前を覚えてもらうことはできません。メロディーに乗せてよどみなく歌い上げるのではなく、気にしてもらうようなギャップを残すことが大切です。

②同じフレーズを繰り返す

有名なCMソングにあるように、同じ内容を繰り返すことは確かな記憶へのアプローチができます。最初は不快感を与える可能性もありますが、「気付いたら企業名を覚えていた」という経験は誰しもが持っているものです。

③情報を絞る

特に伝えたい情報は何なのかを絞り切ることが大切です。自社名なのか、自社製品名なのか、用途なのか、サービス内容なのか。こういった情報はつい詰め込みがちですが、ことCMソングにおいては情報を特化させる必要があります。

ヘッドホンで音を聞いている女性

気持ちが傾くタイミング

広告を不快に感じる要因として、そのサービスを必要としていない人に不適切なタイミングで広告を見せているという点が挙げられます。冬の寒い日に外にかき氷を食べに行こうとはならないけれど、夏の暑い日にはわざわざ出かけてまで冷たいスイーツを食べたくなるのは、そのシチュエーションが消費行動にダイレクトに影響しているからです。

こういった訴求は人の情緒的価値にアプローチしています。情緒的訴求は、広告効果を高めると同時に企業のブランディング効果にも期待ができます。

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