2024.08.04 | コンテンツ

8月2日(金)に総務省から『令和6年度ふるさと納税に関する現況調査結果』が発表されました。これによると令和5年度のふるさと納税の寄付額が約1.2兆円(前年比約1.2倍)、寄付件数では約5,895万件(同 約1.1倍)と、金額・件数いずれも堅調に増加していることが分かります。

令和5年度のふるさと納税は寄付額・件数ともに前年比で増加

総務省ふるさと納税現況調査

次に市区町村別の寄付の獲得状況を見てみましょう。

寄付の獲得(寄付額・億円)が多かった自治体(上位50 | 令和5年度)

ふるさと納税寄付額TOP50ランキング

  • 寄付額トップ50の自治体のうち、自治体自身が運営するふるさと納税サイト(※)を有している自治体は約半数の24。
  • このうち、約7割にあたる17の自治体では、自治体が運営するふるさと納税サイトで直接寄付を受け付けている一方、残り3割は、返礼品などの紹介は行っているが寄付の申込は外部のポータルサイトに誘導。

(※)個々の返礼品について具体的な情報を掲載しているサイト。単なるふるさと納税制度の紹介しているサイトは除く(弊社調べ)

流入数の多い自治体ふるさと納税サイト(2024年8月4日時点)

次に自治体が運営しているふるさと納税サイトを、流入数や検索結果の上位100位以内に掲載されたキーワード数の多い順に並べると以下のようになります。(弊社解析ツールによる推測値)

ふるさと納税オウンドメディアランキング

詳しいレポートを入手

これらの分析結果から、ふるさと納税に関する自治体のオウンドメディア戦略については、以下のようなことが言えそうです。

  • ふるさと納税の寄付獲得が多い自治体においても、自治体が運営する「自前」のふるさと納税サイト(オウンドメディア)を持っている自治体は約半数。
  • ただ、寄付獲得額が多い上位10自治体に限って見ると7つの自治体が自前のふるさと納税サイト(オウンドメディア)を運営している。
  • 自前のふるさと納税サイト(オウンドメディア)の流入数が多いほど寄付の獲得額も多い傾向が見られる。
  • 検索結果の上位に表示されるキーワードの数が多いほど、自前のふるさと納税サイト(オウンドメディア)の流入数も多い傾向が見られる。

つまり、「ふるさと納税をしてみようかな?」と考える人が検索エンジンで情報を探している時に、検索結果の上位に表示されるような情報を持っていれば、そのサイトは多くの人の目に留まり、結果的に多くの流入を獲得することができるという訳です。

こうした手法は「コンテンツマーケティング」とも呼ばれ、1回の流入毎に費用が発生する広告とは異なり、戦略的に実施をすれば費用を抑えながら継続的に流入を獲得することができるので、ふるさと納税の寄付集めに掛かる経費を寄付額の50%以下に収めるという「経費率」規制の達成する上でもプラスになるでしょう。

その他にも、ふるさと納税については、その制度の趣旨に沿った運営がなされるようにという観点から様々なルールが定められており、2024年10月からは返礼品を強調した宣伝広告が禁止され、さらに2025年10月からは寄付者にポイント付与などを行うポータルサイトを通じた寄付も禁止されることが決まっています。

こうした中、広告ばかりに頼らず、安定的にトラフィックを確保したり返礼品の魅力を伝える手法として、今後、自治体が運営する「自前」のふるさと納税サイト(オウンドメディア)の役割が見直されていく可能性は高くなる考えられます。一方で、「自前」のふるさと納税サイト(オウンドメディア)に効果的・効率的に流入数を増やすためには、「サイトに来て欲しい人が知りたいこと」や「探している情報」に的確に応えられるようなコンテンツを用意しておくための戦略やプロセスが重要になります。

ルグランでは様々な企業や自治体様に向けて、これまで多くのコンテンツマーケティング戦略のご支援をしておりますので、この記事を読んでご興味を持たれた方は、お気軽にご相談ください。

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