2016.03.31 | サーチ
リスティング広告について、ECサイトなどB2C系サービスの受注獲得に使えるのは分かるが、B2B企業でも活用できるのだろうか?
リスティティング広告が日本に上陸して丸13年が経ちましたが、今でも定期的にこういうお問い合わせを頂きますので、今回は、この点について、少しご説明をしてみたいと思います。(永年B2Bマーケティングに携わっておられる方には、極めて基本的な内容かと思いますが、今回は、異動や転職で、新たにB2Bマーケティングに携わることになった方を想定して書いております。) まず結論から申し上げますと、B2B企業でもリスティング広告の活用は可能ですが、多くの場合、リスティング広告だけで事足れり、という訳にはいきません。目標設定や効果測定にあたっては、B2B企業ならではの工夫も必要になります。 一般的に、B2B企業の場合、ウェブを使ったマーケティング活動においては、「問い合わせ」や「資料請求」など、「リード」と呼ばれる案件のタネを獲得することが主な目的となります。従って、ECサイトで商品をカートに入れるのと同じように、「問い合わせ」や「資料請求」などを「目標=コンバージョン」としてリスティング広告を実施することは可能です。 ただ、B2Bの場合、こうして獲得した「リード」を営業担当者がフォローしても、通常、全てが成約に至ることはありません。また、業種・業界によっては、成約する案件の売上規模もさまざまとなりますので、リスティング広告を実施する場合には、 ・ 問い合わせや資料請求などのリード→成約に至る確率はどの程度か? ・ 成約した案件から得られる平均的なリターンはどのくらいか? といったことを踏まえた上で、「問い合わせ」や「資料請求」など、1 件のリードを獲得するためにかけられる費用(=CPA)を設定する必要があります。 場合によっては、ウェブサイト上に、新たなコンバージョンポイント(例えば、ホワイトペーパーなど資料のダウンロードやデモの申込、セミナーへの参加など)を設けるといったことも含めた戦略設計も必要になります。 また、リード→成約に至る確率を高めることができれば、「問い合わせ」や「資料請求」を獲得するために、より多くの費用を充てることができます。つまり、「リードナーチャリング(=リードをフォローして案件の成約に持って行くプロセス)」の巧拙が、リスティング広告の運用戦略にも大きな影響を与えることになります。 このため、ルグランでは、B2B企業のリスティング広告運用の実績も多数ありますが、多くの場合、パートナー企業とも連携しながら、リスティング広告以外の領域も含め、総合的にご支援をさせて頂いています。 ・ ウェブサイトにおけるアクションポイントの設計や目標設定 ・ メールマーケティングやCRM連携などリードナーチャリング ・ サイトコアをはじめとするマーケティングオートメーションツールの実装 ・ ウェブサイトのリニューアル、など もしウェブを活用したB2Bマーケティングについてお悩みの場合には、お気軽にルグランまでご相談下さい。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: B2Bマーケティングに関するご相談はこちらから メール:info@LeGrand.jp 電話:0120-066-898(フリーダイヤル)

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2016.03.31 | UX
UXランキング(航空会社編)の個別ランキング解説。第7位はピーチ・アビエーション。

まずPCサイトを見ると、モニタの大型化・高解像度化が進んだ現在、約960ピクセルという横幅はやや狭く、この結果、画面左側の「ニュース」欄に表示された情報もテキストが小さく、全体がゴチャゴチャして読みにくいという印象を与えています。

<ピーチ・アビエーションTOP ページ>

一方、予約フォームにおいては、出発地の入力フィールドをクリックすると、リストから出発地を選択できるようになっており、その後は、目的地・往路出発日・復路出発日のリスト・カレンダーが順番に表れるので、それに従って選択をしていけば、予約に必要な情報がスムーズに入力できるという快適なエクスペリエンスが提供されています。

<ピーチ・アビエーションの予約フォーム>

ところが、このサイトの最大の問題は、予約条件を入力した後のレスポンスの悪さです。特にPCサイトにおいては、フライトの検索が始まると、かなりスピードが遅くなってしまいます。他のコンテンツはストレスなく表示されるので、これはフライト検索システムの問題なのでしょうか。

2~3秒待たされると、40%~50%が離脱するとも言われる中、このサイトのレスポンスの悪さは、ユーザーエクスペリエンスの観点からはかなりの減点要素となりました。

一方、フライトを選択し、搭乗者情報を入力すると、座席や預入手荷物の有無などの選択に入りますが、自分の選択によって、価格がどう変わるかも一覧で確認できるようになっており、UI面では工夫の跡も感じられます。

<座席や受託手荷物の選択画面>

次にスマホで閲覧してみると、TOPページや予約フォームなど、主要な画面はモバイル対応されているように見えますが、スマホでTOPを見ると、ページの下部に「詳しくはPCサイトをご覧下さい」という記載が!?

<ピーチ・アビエーション スマホTOP>

全てのページ・コンテンツがモバイル対応できていないということを素直に認めているという点では「潔い」と言えるのかもしれません。ですが、スマホサイトで閲覧している人の多くは、全てのタスクを、スマホに最適化された環境の中で、ストレスなく完了させたいと思っているはずです。

たとえば、搭乗便を選び、搭乗者情報を入力した後に表示される画面を見ると、『スポーツ用品は、インターネットからはご購入いただけません。』という記載があるのですが、これも今ひとつ何のことか意味が分からず、『詳しくは弊社HPをご確認下さい。』というリンクを押すと、今度は、PCサイトに戻されてしまいます。

<中途半端なモバイル対応>

予約フォームの入力画面など、ユーザビリティに配慮された設計も随所に見られるだけに、モバイルへの対応やサイトのレスポンスなどが改善できれば、ランキングの大幅な改善も期待できるでしょう。

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2016.03.24 | ビッグデータ
3月26日に迫った北海道新幹線の開業。そこで、今回は、ブログやTwitterなどのクチコミデータから、その話題度や注目度を、1年前に延伸開業した北陸新幹線と比較してみることにしました。


今回も分析には、ホットリンク社のソーシャル・ビッグデータ分析ツール『
クチコミ@係長』のデータを使用しています。(期間はいずれも開業日の6日前~33日前までの4週間を比較)

まず、ブログへの書込数の推移を見ると、下図の通り、開業約4週間前に大きな山があり、一旦沈静化した後、開業1週間前頃から、急速にクチコミ量が増えていくという大きな流れは、北海道新幹線にも北陸新幹線にも、共通して見られる傾向です。

ただ、クチコミの総量を見ると、北陸新幹線が北海道新幹線を大きく上回っており、その差は、約2倍近く開いています。

<ブログ書込数の推移>

開業約4週間前の山は、指定券の予約受付開始に関連したもので、書込の中身を見てみると、いずれも開業日の一番列車の指定席が、受付開始から30秒で完売したといったニュースが注目を集めています。

ただ、北海道新幹線に関しては、開業日でも、午後の列車なら予約はできた、といった書込も散見されました。

その後、北陸新幹線については、開業約2週間前にも大きな山が見られますが、これは、2015年2月27日~28日にかけて、TBSの『世界ふしぎ発見』や、NHKの『金曜eye』(首都圏ローカル)などの番組で、北陸新幹線開業に関する番組が相次いで放映された影響も大きいと考えられます。

一方、Twitter での書込をみると、面白いことに、ブログほど大きな差は開いていません。

<Twitter 書込数の推移>

「平常時」においては、ブログと同様、北陸新幹線のクチコミ量が北海道新幹線を上回る日が目立ちますが、開業20日前の2/22や、11日前の3/3に書込が急激に伸びていることで、期間中のクチコミ総量としては、北陸新幹線に迫る結果となっています。

2/22には、北海道新幹線の終着駅のある北斗市でのゆるキャラ『ずーしーほっ きー』(ホッキ貝のにぎり寿司をイメージしたゆるキャラとのこと)の写真がTwitterに投稿されたところ、そのちょっと不気味な風貌が注目を集め、ネット上でも話題になりました。

また、3/3には、精巧なフィギュア制作で有名な海洋堂とのコラボによる『北海道フィギュアみやげ』シリーズに、北海道新幹線やGLAYのフィギュアなどの新シリーズが追加されたという発表が注目を集めました。

一方、ブログへの書込を地域別に見てみると、北海道新幹線も北陸新幹線も関東からの書込が最も多いという点は同じですが、北海道新幹線については、東北地方からの書込の多さが目立ちます。Twitter についても同様の傾向です。

<地域別のブログ書込数>

北海道新幹線については、その所要時間について、飛行機か新幹線かの選択の分かれ目となる「4時間の壁」を超えられなかったことを北海道新幹線の「弱点」だとする論調も散見されます。

ただ、これはあくまでも東京を起点にした話であり、東北や北関東を起点にした場合、新幹線の開業によって、北海道へのアクセスは大きく改善すると言われています。

東京からの距離・時間が長いことや、函館までの開通であることなど、北陸新幹線に対して、不利な要素もありますが、アクセス改善のメリットが大きい東北地方へのアプローチを強めること、また、話題性のあるキャラクターを上手に使うことなどにより、まだまだ、北海道新幹線への注目を高められる余地はありそうです。

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2016.03.24 | UX
UXランキング(航空会社編)の個別 ランキング解説。バニラ・エアとは1 点差で第6位となったのはエアアジア・ジャパンでした。

同社はマレーシアに本拠を置く格安航空会社(LCC)で、2012 年にANAとの 提携により日本市場に参入しましたが、翌年には提携を解消。その後、楽天などの出資を得て、中部国際空港を拠点に日本への再参入に向けて準備中ですが、昨年末には経営トップが交代。本年4月と言われていた就航予定も夏に延期されるなど、就航開始までの道程は、まだ視界不良が続いているようです。

こうした事情から、まだ厳密な意味では日本での「開業前」という状態にあるせいか、ウェブサイトには、本国のサイトを「翻訳」したということが感じられる粗さも目立ちます。

<エアアジア・ジャパンTOP ページ>

それでも、本国のサイト自体が、ユーザーエクスペリエンスも考慮された設計となっているため、たとえば、予約フォームでは、出発地→目的地→出発日などを、順次リストやカレンダーから選択できるようガイドされるなど、使い勝手は悪くありません。

エアアジアは、アジアを中心に、多くの国・都市に就航していますが、出発地を選ぶと、その出発地から選択可能な目的地が自動的に絞り込まれて表示されるようになっている点にも工夫が感じられます。

<使い勝手の良い予約フォーム>

ただ、選択した日付に該当するフライトもしくは空席が無い場合、「いつなら予約できるのか」が分かりにくく、この点は改善が望まれます。

エアアジア・ジャパンの最大の難点は、モバイル対応が全くできておらず、スマホで閲覧しても、PCサイトが表示されてしまう点です。ちなみに、今回調査対象とした8社の中で、モバイル対応が全く行われていなかったのは、エアアジア・ジャパンと春秋航空の「外資」2社でした。

<スマホで見たTOP ページ>

また、PCサイトでは、出発地をリストから選ぶことができましたが、スマホから閲覧すると、残念ながら、この機能は使えなくなってしまいます。その代わりに出発地を入力するようキーボードが表示されますが、「東京」や「成田」と入力しても成田空港は表示されず、「NRT」という空港コードを入れたら、ようやく成田が表示されるなど、入力・検索機能にも改善が必要です。

<スマホでの出発地入力はちょっと面倒>

来たるべき本格的な日本参入に向けて、モバイル対応が急がれることは言うまでもありませんが、せめて、入力が面倒なスマホでの閲覧こそ、出発地などをリストから簡単に選べるようにするだけでも、使い勝手はかなり改善されるでしょう。

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2016.03.24 | UX
2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックは世界的な祭典ということもあり、世界中から多くの観光客が日本に来ることが予測されています。


北米旅行雑誌「トラベル・アンド・レジャー誌」の読者アンケートでは、京都がフローレンスやローマを抑え、人気観光地ランキング1位に選ばれ、また、2014年には年間観光客数が過去最高の5,564万人を記録(京都観光総合調査)するなど、京都人気の勢いは止まらない様子です。この背景には京都が世界で影響力の強いトラベル・アンド・レジャー誌に2年連続で掲載されたことはもちろんのこと、京都が海外から訪れた旅行者等の期待通り、あるいは、期待以上の場所であったと言えるのではないでしょうか。

京都人気に拍車がかかる中、京都以外にも日本には素晴らしい場所が沢山あるが、実際に人気観光地として取り上げられないのは何故でしょうか。

その一つには、海外向けに作成された観光動画のコンテンツの多くは京都、大阪、東京などの主要な観光地をメインにしたものばかりであること。また、海外の人達が何を求めて日本を訪れているのか充分に理解せずに、誤った情報を発信しているのではないでしょうか?
日本政府観光局のデータによると、中国などアジアを中心に訪日ブームが続いていることから、2015年の訪日外客数は前の年から大幅に増加しているとのこと。一見すると日本のインバウンドには明るいように見えますが、中国からの海外旅行者に占める日本のシェアは4%前後。ベイン・カンパニー・ジャパンがまとめた記事によると(日経MJ3月9日付)
海外へ旅行に出掛ける中国人の9割以上は日本以外の国や地域を選んでいて、必ずしも海外の旅行者にとって日本は魅力的に映っていないことがわかります。

また、トラベル・アンド・レジャーのブログ記事には、世界各国を旅行しているトラベラーの多くは、訪れる場所に受け継がれている歴史を理解し、まだあまり知られていないその土地の良さを発見したいという気持ちを強くもっていると書かれています。日本に来る観光客の多くは、ありのままの日本を知り、新たな発見をしたいと思いを持っているといった内容の記事もあり、アニメやエンターテーメントを求めに日本に来るといった内容のブログは見当りません。

今、海外観光客の中で日本人でもあまり行かなくなった「銭湯」が密かに人気のスポットになっているそうです。その理由としては、銭湯は、素朴な日本の良さ、リアルな日本を感じられる場所だからだと思います。

実際に「augment5 Inc」が作成した動画の海外からの反応はというと、「Delightful. Well done!」、「Beautiful...amazing Japan.」といった称賛するコメントが多く、外国人観光客がありのままの日本を知りたがっていることがわかります。